自殺願望少女②

「うぅん.......」

可愛い声が聞こえて思わずカーテンをめくってしまいそうになるが、保健室の先生が無言で睨んでくるからやめておいた。

すると


「あのう、私の下にいた人って大丈夫でしょうか...?」

まず、一言目に他人の心配とはとても良い子ではないか、好感が持てる、好き!


「大丈夫だ、問題ない。むしろ、そっちの方が心配なんだけども僕は...」

僕は爽やか(思い込み)に答えた。


「大丈夫です!あなたが緩衝材になってくれたおかげです、ありがとうございます!」

え、歩いていただけで、こんな可愛い子に礼を述べられるだなんて、優しい世界だなあ


「そういえば、なんで上から落っこちてきたの?」

○ピュタじゃあるまいし、いや化○語かな?

どっちでもいいけど普通に気になるな〜


「すみません、窓を拭いていたら足を滑らせて落ちちゃったんです。すみません、あなたまで怪我をさせてしまって....」

彼女は申し訳なさそうに言った。


「別に大丈夫だよ?僕、見た目クソ陰キャだけど何故か身体は丈夫だから!あなたが気にする必要はないし、気にするとするなら自分の怪我の事を気にしてくださいよ〜」

今、僕すごい早口だった気がする、コミュ障っぽいなあ、なんか自分で言っててキモいし

などとネガティヴシンキングしていたら


「あ、ありがとうございます!心配してくださり本当に申し訳ございません!申し訳なさすぎるので何か、お詫びをしたいのですが..」

キーンコーンカーンコーン

チャイムが彼女の言葉をなぎ倒した。


「あ、今何時かわからないけど、僕そろそろ教室戻らないと!それじゃまたね!」

僕は会話を切り上げて走って教室に戻った。









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名前を呼ばない少年と... @issiki3

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