幕間:間違いのお詫びと、こぼれ話
さて「カクヨム・ぱーてぃー」のテーマ8の中で、私はこんな話題を出していました。
『かつてヒッタイト(だっけ?)がエジプトを攻めた際、エジプトで神聖視されている動物……ヌコを盾に括りつけて、敵が攻撃してこれなくするという非道極まりない戦法を使ったことがあります』
この逸話、ヌコの盾戦法を使ったのは「ヒッタイト」ではなく「ペルシャ」でした…………
私のうろ覚えのせいで、その後冤罪を被ったヒッタイトはコメント欄で皆のヘイトを一身に集めたのでした。ヒッタイト出身の皆様、誠に申し訳ありません!(もう滅びてるけど)
エジプトのライバルと言えばヒッタイトとエチオピアというイメージが強かったので、いろいろと混同していたようです。
また、そもそも「ヌコを盾に括りつける」というのがそもそもの誤りで、実際は動物の模様が描かれた盾を前面に掲げたというのが正しかったようです。なので、ペルシャも別にひどいことはしていなかったのである。
そんなわけで、お詫びを兼ねてちょっとこぼれ話。˓˓ก₍⸍⸌̣ʷ̣̫⸍̣⸌₎ค˒˒
この「ヌコの盾」ならぬ動物の盾作戦による戦いが起こったのは、紀元前525年。
時のペルシア国王カンピュセス2世は、巨大なペルシャ帝国を1代で築いたキュロス2世(いわゆる大キュロスと呼ばれる、チート主人公みたいな人)の子供で、親父の代で征服できなかったエジプトを土下座させに行くため遠征します。
親父のキュロス2世は凄まじい逸話の多い伝説のお方なのですが、このカンピュセス2世も別の方向でぶっ飛んでいる逸話をいろいろとお持ちです。
というか、まずそもそも「姉と結婚した」という時点でいろいろとアレですが、とくに有名なのが藤子・F・不二雄の作品にもなった「カンピュセスの籤」。
とはいえこのお話はほぼフィクションなんですけどね。砂漠を大軍で横断中に全滅しかけたのは事実の様ですが。
古来戦場においては様々な種類の動物が、人間様によって酷使されてきましたが、猫が使われたという記録はほとんどありません。
猫って命令を全く聞かないからねぇ。
しかし、マスコットとしての需要はかなりあったようで、縁起担ぎの為に船に乗せるというのはよく聞く話です。オスの三毛猫を船に乗せると航海が無事に進むという話は、江戸時代の日本で広まっていた典型的な猫信仰(?)の一つでしょう。
が、しかし、そんなかわいい猫を実際に兵器化しようとした、とんでもない国があります。しかも近現代で。
そんなひどいことをするのは、さぞかし極悪な独裁国家だったに違いない…………と、思いきや、やらかしたのはなんと連合国のドンであるイギリス!
兵器の名前はそのものずばり「ネコ爆弾!」Σ(;Φ ω Φ)
なぜそんな悪魔めいた発想に至ったのか!?
猫は水を嫌がる → 高い場所から落とすと、必死に水を回避しようとする→だったら猫に爆弾を背負わせて敵の船に落とせば猫が自動で船を追尾してくれるはず
こんなひどい三段論法があったらしい。
明らかに紅茶キメてますね、これは。
さすがは糸巻き車のお化け爆弾を作ったり、ディズニーの映画を見てバンカーバスター作っちゃったり、氷山から空母作ろうとしたり、鶏で核地雷装置を作ろうとした国だけはありますね。
なお当然のごとく、この計画は途中で中止となったようです。
よくて体重5㎏くらいしかないネコに、最低500㎏以上ある爆弾括りつけてどないすんねん。
だが、これだけでは終わらない。
猫を兵器化しようとして、実践段階まで行ってしまった国がある。
アメリカ合衆国である。
世界一有名なスパイ組織であるCIAは、1960年代に猫に盗聴器を埋め込んで、ソ連のスパイの会話を盗み聞きしようと企てました。
猫には盗聴器と電池、アンテナなどが埋め込まれ、さらには途中で気が紛れないように、空腹を覚えなくする改造手術を行い、スマートに行動する訓練を施すなど…………かかった費用はなんと1000万ドル。
が、結局猫の気まぐれな行動を操作するのはほぼ不可能であると結論付けられ、この計画は金を無駄にしただけで終わったのでした。ちゃんちゃん。
1回目のテーマで「ぶっ飛んだ話を書くコツ」について色々話していましたが、現実にはこんなにもたくさんのぶっ飛んだ話があるんですね…………
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます