第2話 リアルな彼女

『・・・・・・それじゃまたね、真田俊樹くん』




それにしても今の広告はなんだったんだ?

長い黒髪を垂らした高梨さん似の綺麗な女の子。一番謎なのは、僕の名前を知っているという点だ。

とりあえず部屋の明かりをつけ、スマホに目を落とす。

スマホの画面には広告を終え、本来観るはずだった車の交通事故まとめの動画流れていた。

しかし、僕はその動画を消し、いつもなら観るはずのない有名な動画配信者の動画をタップした。

その動画は広告を挟まずにそのまま再生された。

「――チッ」

いつもなら広告が流れた瞬間にだるいと思ってしまうのだが、今回は逆だった。

何故なら、広告を観るために動画を再生していたからだ。

僕はすぐさま他の動画に移った。

すると、今度は広告が流れた。

「おっ!」

しかし、さっきの不思議な広告ではなく、よく見かけるソーシャルゲームの広告であった。

「マジだるい、氏ね!」

そう一人つぶやいて次へ次へと動画を再生していく。

そして、度重なる他広告を前に諦めかけていたその時、彼女は再び僕に姿を見せた。

「さっきぶりだね〜、どうしたの?なんか凄い顔してるけど」

待ち望んだ光景に視界がじわりと歪み、大粒の水滴が目じりに溜まる。

「あんまりこっち見るなよ」

泣いてることがバレたくなくて、つい顔をそらしてしまう。

すると、画面の中の彼女は、顔をにやにやさせてこちらを覗きこむ仕草をしてみせた。

「もしかして私との別れが寂しくて、ずっと私の事探してくれてたの?」

「そ、そそそんなんじゃねぇし!?」

「たった一度顔合わせただけでそこまで想ってもらえるとか、ワタシって罪なオンナ」

「だから、そんなじゃねぇって言ってるだろ!」

「キャー!俊樹くんが怒ったぁ !」

彼女はわざとらしく怖がってみせた。

なんなんだコイツは?急に出てきては僕の心を掻き回すような真似ばかりしやがって、いったい何がしたいんだ。

「・・・・・・ところで、どうして僕の名前を知っているんだ!」

とりあえず、自分が一番疑問に思ったことを尋ねてみることにした。

彼女はニコッと笑みを浮かべた。

「・・・・・・秘密です」

てへと言わんばかりに彼女は、綺麗なピンク色をした舌をチロっとだした。

そんな彼女の仕草に、僕の胸がドキッと跳ね上がる。

僕はベッドの上でがばっと立ち上がると、スマホの画面に向かって指をさした。

「そんな可愛いことしたって誤魔化されないからな!」

「やだぁ、可愛いだなんて・・・・・・照れちゃうなあ」

取り返せない失言に気づいて、僕の顔が一気に熱を帯びる。

「うるさい!今の発言はナシだ!」

大声で前言撤回すると、不意に部屋のドアがコンコンと音を立てた。

「俊樹ぃ?大声なんか出してどうしたの?」

部屋の向こう側から声高な女性の声が呼び掛けてくる。

「やべぇ母ちゃんだ」

声主である僕の母は、僕の部屋から大きな声が聞こえたことを不審がって様子を見にきたのだろう。

ここは適当に誤魔化して退散してもらうとしよう。

そう思い、口を開きかけたその時だった。

『ああん!あ、やめて、そんなに激しくしたら声が漏れちゃぅううう!』

突然、部屋中に響き渡った甘美な嬌声に、僕はギョッと肩を跳ねさせる。

何事かと思いスマホに目を向けると、画面の中彼女が、両手でメガホンを作り喘ぎ声をあげていたのだ。

こいつ・・・・・・どういうつもりだ!?

『いやーん!あん!んああああぁぁぁぁぁぁ・・・・・・』

慌てて音量ボタンを連打し、音声を小さくする。

すると、母はにこっと微笑んだ。

「年頃なのはわかるけど・・・・・・その、程々にね」

「いや、違うんだ母ちゃん!?今のはこいつが・・・・・・」

しかし、僕の説得は母に届くことなく、部屋のドアはゆっくりと閉じられた。

ぽかんと口を開いたまま僕だけが部屋に取り残された。

――もうおしまいだ。

魂を抜かれた人形みたく力尽きていると、くすくすと潜んだような笑い声が耳に届く。

「ふ、ふふ・・・・・・ふふふふふ」

画面の内の彼女は溢れ出そうになる笑声を口を抑えて、寸でのところで堪えている。

「お前のせいで母ちゃんにむっつりスケベだと思われたじゃないか!?どうしてくれるんだよ!」

「あははは!ごめんごめん」

僕は割と本気で怒っているのに、彼女は軽く手を合わせるだけ。全く反省していないと見える。

すると、彼女は「あっ」と間の抜けた声を漏らした。

「そろそろ時間だね、さっきのお詫びに私の名前・・・・・・教えてあげる」

「君の名前?」

「私の名前は如月咲乃・・・・・・咲乃で良いからね、俊樹くん」




それから僕は咲乃と広告でのやりとり繰り返していき、五ヶ月が経過した時。

それは唐突に訪れた。

「・・・・・・え?この広告、今日で最後ってホントか!?」

「うん」

咲乃小さく頷いた。

学校に行かなくなってから、無意味な日々を過ごしてきた僕にとって咲乃と会話を楽しめるこの動画だけが唯一の楽しみだったのに。それがなくなったら、僕は明日からどう生きて行けばいいんだ。

「だから、この広告が終わったら、今日の十八時にここへ来てくれないかな?」

そう言って咲乃が画面越しに一枚の写真を見せてくる。

写真の場所というのは神奈川県の有名な観光地である江ノ島だった。

確か前に咲乃が神奈川に住んでいると言っていた。

ということは僕と直接会って話がしたいということだろうか。いや、そんなはずは・・・・・・でも、もしそうだとしたら。

僕は恐る恐る咲乃に尋ねてみた。

「・・・・・・それって僕に会いたいってこと?」

咲乃はこくりと頷いた。

今の時刻は午後一時。だが、僕が住んでいるのは仙台。電車で向かったとしても片道三時間程かかる。

少しの間、黙考に入ってるとスピーカーから乾いた笑い声が聞こえた。

「ははっ、ごめんなさい・・・・・・学校に行かなくなってから今日まで一歩も外に出てこれなかったのに、そんなの無理だよね。今の、忘れて」

僕は今のセリフを聞いた瞬間、頭にカチッとスイッチが入った。

「・・・・・・行くよ。江ノ島に」

「えっ、でも」

「咲乃の為だったら、僕はどこにだって行ってやる」

「俊樹ぃ」

咲乃は今にも泣き出しそうな顔で僕の名を呼んだ。

「ごめん咲乃、広告・・・・・・スキップするね」

咲乃とやりとりを交わす時、僕は今までスキップを押すことは無かった。なぜなら、少しでも長く咲乃の話していたかったからだ。

「どうして!?」

咲乃の悲壮感漂う、声が耳を刺す。

だが、僕は吹っ切るように咲乃にこう言った。

「本物のキミに、早く会いたいから」

それだけ言って僕は最初で最後のスキップボタンをタップした。

それからすぐに物置と化している勉強机の引き出しを開ける。そこには無数のポチ袋があった。

このポチ袋は今まで僕が貯めてきたお年玉だ。

家の中にずっと引きこもっていた僕にまともな収入源などあるはずがなく、いつかの日の為にとコツコツ貯めてきたお金だ。

十数枚あるポチ袋から札を取り出し、それらを数える暇もなく、部屋を飛び出した。

階段を駆け下りて、半年以上放置してあったスニーカーを履いて靴の紐を結いていると、家にいた母が驚きを纏った声で掛けてきた。

「っ・・・・・・あんた靴なんか履いてどうしたの?」

「どうしたのって出かける以外に何があるんだよ」

「いや、それはそうなんだけど」

息子の急な心変わりに母は戸惑いを隠せないみたいだ。

「今日帰り遅くなるから、夜ご飯いらない」

「ええ、分かったわ・・・・・・その、気をつけていってらっしゃい」

「――行ってきます」

僕が振り返って挨拶すると、母は嬉しそうに微笑んだ。

「今日は雪でも降るのかしら」


久しぶりに吸う外気は存外美味しいってわけではなかった。

はーっと息を吐くと、体内で暖められた吐息が冷気に触れて、水蒸気に変わる。

「もう冬なんだな」

冬とは口にしたが、実際の暦は弥生である。もうすぐ春がやってくるのだ。

しかし、僕は冬の間は一本も外に出ず、暖房の効いた部屋でスマホとにらめっこしていただけなので、今年に入ってから本格的な寒さを味わうのは、今日が初なのであるから、春寄りではあるのに冬と言ってしまうのは仕方のないことなのだ。

僕はあまりの寒さに身震いしつつも、喧騒広がる仙台駅へ歩を進めた。




仙台駅から新幹線に乗り、約一時間半かけて東京に向かい、そこから東海道線に乗り換えて更に電車で揺れること約一時間。やっとの思いで藤沢駅に到着した。

時刻は午後四時を過ぎていた。

約束の十八時時まで二時間を切っている。

とりあえず僕は藤沢駅を南口に抜け、歩行者通行専用の高架建造物であるペデストリアンデッキを進む。通りの両端に草木が植えられ、人工物であるのに幾許か自然的であった。

江ノ島電鉄の藤沢駅に到着すると、切符を買って改札を抜けた。

電車の到着時刻は今から十分後。ここから江ノ島駅まで大体十分から十五分掛かるとしてそこから更に歩くから、待ち合わせ場所に着くのは十七時前くらいになるだろう。遅刻することはなさそうだ。

「・・・・・・ふぅ」

家からここに至るまでの間、終始落ち着くことができていなかったので、久しぶりに力が抜けたような気がする。

「ねぇお母さん、雪だよー」

隣で僕と同じように電車を待っていた小さな少女が外を指さす。

まさかと思い、少女の指を指す方向に視線をやると、外景は豪雪により一面真っ白に染まっていた。

こんな大雪の中で電車走れんのか?

急いで運行情報を確認する。

「・・・・・・マジかよ」

どうやら運転を見合わせているらしい。

時刻は十六時十五分を過ぎた。

(どうする・・・・・・電車が動き出すのを待つか?それとも、タクシー・・・・・・?)

僕は改札口に向かった。

「すみません・・・・・・間違えて改札くぐっちゃったんですけど」

自分で言っておいてアレだが、言い訳下手過ぎないか?

「ICカード出して貰えますか?」

だが、駅員さんはこんなロクでもない言い訳でも、丁寧に対応した。

(・・・・・・この人、良い人だな)

ICカードを渡すと、駅員さんは入場記録の削除を行い、カードを返却してくれた。

「ありがとうございます」

親切な駅員さんに礼を残し、僕は外を目指した。

それなり栄えているこの駅なら、タクシー乗り場くらいあるはず。

そう思い、歩道橋の上から周辺を見渡していると、狙い通りタクシーを見つけた。しかし、それは数台どころの話ではなかった。

「なんだよ、アレ・・・・・・」

タクシー乗り場には数十人のもの人達が列を成し、道路は迎車やタクシーで渋滞を起こしていた。

急な豪雪に慌てて帰る人で溢れかえっているのだろう。

しかし、こうなるとタクシーは無理だ。

残る手は・・・・・・。




「だよなあ」

頼みの綱であるバス停も、バスを待つ人でいっぱいだった。

「くそっ、こうなったらやけだ!」

僕はそう吐き捨てると、無闇矢鱈に駆け出した。

目的地まで走ることにしたのだ。

ここから約束の江ノ島までは五キロ以上ある。

六割くらいのペースで走ってはいるが、いかんせんずっと部屋に引きこもっていた僕には超ハードな行為ではあった。

進む都度、顔に大粒の雪がぶつかり、かなり鬱陶しい。


「今日は雪でも降るのかしら」


家を出る前に僅かに聞こえた母の言葉が脳裏にフラッシュバックする。

(余計なフラグ立てやがって・・・・・・社会人になっても家にお金納めてやらねーからなっ!)

そんなことを考えてる自分のクズさ加減に、自分で呆れた。




時々立ち止まりつつも、次の電柱まで理論で何とか江ノ電の江ノ島駅までたどり着くことができた。

時刻は五時十分。

思った以上に時間がかかってしまったが、何とか時間までには間に合いそうだ。

ベチャベチャな足で、ぽつぽつと街灯が照らし出す静寂に包まれたすばな通りを進んでいく。

若干登り坂になっているため、たまりにたまった疲労が僕の歩みを遅くする。

晴れた昼間とかだってら、ここら辺は活気に満ちているんだろうなとか考えつつ、一歩また一歩と前に進んでいく。

暫くすると開けた場所に出た。

前には134号線と交番・・・・・・そして。

「・・・・・・アレが江ノ島か」

小島に突き刺さる様にして煌びやかなイルミネーションをその身に纏った大きな展望台が目の前に現れた。

咲乃との約束の場所は弁天橋とかいう長い橋を渡りきった島の入り口。

僕はパンパンになった太ももにムチを入れて、島の入り口まで目指した。




「着いた」

弁天橋を渡り終えると、赤い大きな鳥居が姿を現した。その鳥居の先は通りになっていて、両端にいくつものお店が並んでいる。

だが、今日は生憎の天気に加えて、夜の帳が降りている。

こんな客の寄りつかない時間帯に、営業している店なんてないだろう。

その証拠と言っては何だが、辺り一帯静まり返っており、僕以外の人の気配を感じられない。

「・・・・・・座るか」

五キロ以上走ってきた為、疲労がピークに達している身体は立っていることすらままならない状態であった。

石椅子に積もった雪を手で払ってから、僕はそこに座った。




大きく息を吐き出すと白い息が上り、全身から血の気が引いていく様な感覚に襲われる。それと同時に全身の鳥肌が立った。

流石に雪の中、傘もささずに座っていると風邪を引きそうだったので、立ち上がろうとすると。

「いてっ」

頭に何かが当たった。

見上げると、頭上には水色の折りたたみ傘が展開されていて僕を雪から守ってくれている。

持ち手から伸びる腕をたどると、少女の姿があった。広告で見た彼女の素顔そのまんまだった。

「ホントに来てくれたんだね」

そう言って咲乃は缶に入ったココアを手渡してくれた。

受け取った缶は温か〜いというよりはぬる〜いって感じだった。

「ごめんね。寒くて手を温めてたら、ぬるくなっちゃった」

咲乃は笑って誤魔化そうとする。

「わざわざありがとう」

僕は礼を言い、プルタブをカシュッと開けると、口をつけた。

冷えきった身体が芯から温まるとまではいかないが、さっきよりはだいぶマシになってきた。

大きく息を吐き出し、空を見上げる。

すると、いつの間にか雪は止んでいて、冷たい風だけが僕の肌を刺していた。

「それで僕をここに呼んだ理由ってのは・・・・・・」

コミュ障である僕に話のネタがあるはずなく、ずっとここにいるの躊躇われたので、さっそく本題に切り出した。

すると、咲乃は僕の隣の席に腰掛ける。

「本題に入る前に、告白させてもらいたいことがあるの」

咲乃は視線を手元におろすと、そう呟いた。

一体、何を告白するというのだろうか。

「話して」

僕が了承すると、咲乃は小さく頷いた。

「私たちの出逢いって偶然だと思う?」

彼女は唐突にそんなことを尋ねてきた。話の主旨が掴めないがとりあえず、答えておくことにした。

「・・・・・・え、違うの?」

僕達の最初の出逢いは、広告の中にいた彼女と、スマホの媒体を通した物だった。

たまたま動画を見ていたら、たまたま彼女が広告に映し出されたというただそれだけ。

それが偶然でなければ、いったい何だというのか。

咲乃は顔を上げると、僕の目を真っ直ぐ見つめた。

「私たちの出逢いは必然ではないけれど、偶然でもないの」

「それは・・・・・・どういうこと?」

「私は引きこもりに対する自立支援プログラムというのに参加して、あなたを選んだの」

自立支援プログラム・・・・・・なんじゃそりゃ?

「ブラックリスト的なものに僕の名前が載ってたってこと?」

そう尋ねると、咲乃は首を横に振った。

「ううん、あなたのことを振った高梨咲愛さんからの依頼」

「おい、なんで高梨さんことまで知ってるんだ?」

「だって、わたし・・・・・・咲愛と私は実の姉妹だから」

「なんだって?」

僕は衝撃の事実に開いた口が塞がらなかった。確かに高梨さんと似てるような気はしていたが、まさか実の姉妹だなんて誰がわかるものか。

「お姉ちゃん、俊樹くんが学校に行かなくなったの自分のせいだと思ってショック受けてたんだよ」

「何言ってんだよ、振った相手のことなんか普通気にするか?」

「普通は知らないけど、少なくともお姉ちゃんは気にするんだよ・・・・・・俊樹さん、お姉ちゃんのこと何も分かってない。それじゃあ、振られて当然だよ」

咲乃の言葉に一瞬怒りが込み上げてきたが、図星をさされ、何も言い返すことができない。

「俊樹さん、学校に行って・・・・・・そして、お姉ちゃんと仲直りして欲しい」

仲直りって今さらそんな真似できるかよ。

「少なくとも、お姉ちゃんはそれを望んでいる」

俺は短く嘆息すると、首を縦に振った。

「わかった・・・・・・仲直りするよ」

「ほんとっ!?」

咲乃は今までで一番綺麗な笑顔を見せてくれた。

この笑顔が見れただけで儲けものとしておくか。

「話は終わりか、なら俺はそろそろ帰るけど」

そう言って立ち上がるろうとする僕の手を咲乃は引っ掴んだ。

「何、言ってるの?本題はこれからだよ」

「は?今のが本題じゃないの?」

前座にしては話が濃すぎるだろ。

「違う・・・・・・えっとね、本題って言うのはね」

さっきまで凛々しいかった咲乃の言葉が急におぼつかないものになった。

いったい何の話だというのだ。

「私の恋人になって欲しいな・・・・・・とおもて」

「は?」

突拍子の話に僕の思考は完全にフリーズした。

「だから、その・・・・・・遠距離になっちゃうけど、私と付き合って欲しいのっ!」

「いや、その話は嬉しいんだけど・・・・・・その、僕なんかでいいの?」

「うん、俊樹くんと話をするの結構楽しくて・・・・・・もっとあなたのこと知りたいの・・・・・・ダメ?」

「いや、僕なんかで良ければその、よろしくお願い致します」

「ほんとに?ほんとのほんとのほんとのほんとのほんとのほんとに?」

「ほんとのほんとだよ」

咲乃はにこぱーと笑顔を浮かべると、立ち上がり、掴んでいた僕の手をぐいぐいと引っ張り始めた。

「ちょっと!?どこいくの?」

「こんな寒い所にずっといるのも嫌でしょ」

手を繋いだまま僕達は、轍を作って弁天橋を渡った。



この後、咲乃ん家に着いた僕は、電話で目の前で咲愛と仲直りさせられる羞恥プレイを受ける羽目になった。



















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広告カノジョ 水瀬 綾人 @shibariku

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