第1-6話 売ったって、はあ、意味わかんない
「売ったって、はあ、意味わかんない」若者と並んでいた車席から滑るように離れた女子の体、それ以上に声は離れていた。
「ねばならなかったのだ。金がかかるのでな」
「そうなんだ」ひとかけらの氷菓も溶けないほどの冷ややかさ。
係員は白い髪のちびをこう考えても問題ないと思った。奴の立場は低所得者層すれすれだ。おいこら、おれは車を片づけるんだ。いつかまたどこかで、会えたら会おう。
"Sold it, darling? How do you mean?" She slid away from him along the seat but her voice slid away a lot farther than that.
"I mean I had to," he said. "For eating money."
"Oh, I see." A slice of spumoni wouldn't have melted on her now.
The attendant had the white-haired boy right where he could reach him-in a low-income bracket. "Look, buster," he said, "I've got to put a car away. See you some more some other time-maybe."
eating money…金がかかる
spumoni…「カクテルの一種」と「イタリアの氷菓のひとつ」のふたつの意味があるんだけど、まあカクテルってのはないかな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます