エピローグ。

17時半。8月のこの時間帯はまだまだ暑かった。夕日が中学校の校舎を染め上げていた。

バレー部の格好をした少女は、携帯を必死に見つめていた。

カチカチとフリック音がリズム良く、鳴っている。


【実は、私は井上くんの事が好きなの。

だから付き合ってください】


そう打ち込んでしばらくし、ふーっと息を吐き、送信ボタンを押そうとした時、メッセージが届いた。


【そう?スッキリしたなら良かった!!

好きな人と上手くいくといいね!!頑張って!!】


届いたメッセージを見たあと、少女は自分が送ろうとしたメッセージを全て消した。


少女は歩いていく。夕日は少女の影を大きく伸ばしてくれている。


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花水木 月灯 @tsukiakali

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