Evening/Good bye-11
九頭は何も言葉を発さず、三人の間を掻き分けて前に出た。アキと向き合う。
暫し、黙って睨みあっていた。
が、突然、アキが表情を崩した。
「来ちゃった」
そう、笑いかける。九頭は無表情のまま、アキの元へと歩み寄る。
正面に立つと、その頭を小突いた。
「いたーい」
頭を押さえ、アキが訴える。九頭は黙ったまま、それを無視して視線を後ろの三人にやった。
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