第2話 ロサンゼルスの駅で投函された手紙

親愛なるオリヴィアへ


 大きな町にたくさんの人。

 この中でどうやってルイーザとアデリン叔母さまを捜すのか。

 そもそもどうしてルイーザがハリウッドに向かってるってわかったのかなんだけどね。

 サン・ジェルマンおじいちゃまには“見える”らしいの。


 おじいちゃまは片眼鏡モノクルをかけていらして、そちら側の目はほとんど見えないそうなのだけど、ルイーザのブルーダイヤの指輪と繋がっていて、指輪の周りの様子をぼんやりとなら感じ取れるらしいのよ。

 おじいちゃまの瞳、ブルーダイヤにそっくりな、少し不自然な青色なの。

 魔力の影響らしいわ。


 ルイーザ――パトリシアおばあちゃまには、指輪の力についてちゃんと話してあるそうよ。

 それでもおばあちゃまが指輪を着けたままでいるのは、もしかしたらだけど、おじいちゃまに追ってきてほしいって意味なのかもしれないわね。


キャロラインより

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