第22話 津波
「それはそれは大きくてのぉー、横にも長くてのぉー、陸に近付くにつれて、どんどん、どんどん、高く大きく
「
「う~ん、
「去年の夏に行ったよ、お砂遊びしてたら、ざぶ~んって、海に連れていかれそうになった」
「お~、それは
「パパとママが大急ぎで
「そうじゃろうそうじゃろう、しかしなぁ~この波はなぁ~、
「どのくらい、
「あ~~~、大きいぞぉ~、どれ、
「うん」すると
けど。「よっこらしょ、あ
私のあほ、お
そして
「いいかぁ~、波はなぁ~、遠くにおる時はこんなよ」
「ふ~ん、
「そうしてのぉ、段々、浜に近付いてなぁ、浅くなると、おーーーきくなってゆくっじゃぁーーー」
その
でも、足が
すったん。ガシャン。近くにあった食器に当った。
「ふにゃー」「ありゃ」「
「…
「あぁ~、ありがとうよ、大丈夫じゃぁ~」
「気を付けて下さいよ、お母さん」
「足が
「…
「あぁあぁ大丈夫大丈夫、ええかぁ~、波はなぁ~、こうやってのぉ~、陸に近付いて、
「
「あ~~~、いかんいかん、直ぐに逃げんと、お家に帰れん様になるぞぉ~」
すると、
「にゃ、にゃははははははははは、あん、にゃははは、おば、はははははは」
「どうじゃっ、直ぐに逃げるかぁ~」
ばたばたばた。「に、にゃははははははははは」
ばたばたばた。「逃げるかぁ~」「にゃははは、に、逃げるっ、はははははは」
にゃぁ~~~、思い出しただけでも、くすぐったくなるぅ~。
「
「うん、10階」
「そうかぁ~、ポセ様の起こした地震でのぉ、迫って来た津波はなぁ~、ばぁ~ちゃんよりも大きくてのぉ~、
「えーーー、早くにげなきゃ」
「わろうて、忘れてしもうたかぁ~、み~んなお空の上に逃げとる」
「あっ、そうだった」
「な、…な、…何っすか、近付いて来たから大きく見えたんじゃなくて、浜に近くなって行くにつれて、せり上がって、めっちゃ大きく
「あ~まぁ~そうだな」
「何落ち着いてるっすかっ」
「だって、…俺の
「なあああーーー、ポセ様、それでも神っすかっ、どうするっすかっ、白波が浜の奥行きの倍以上あるっすっ」
「あ~そうだな、凄いな」
「がぁーーー、何すかっ何すかっ」
「や~、や~め~て~、揺するなっ、どうにもならん、
「イーリス様っ、あれあれ、見てっ、灰色の水煙っ」
「どうして水煙が灰色なんっすかっ」
「あ~~~、海の底の泥を巻き上げて来たんじゃないかな」
「うきぃーーー、何、で、平然と言えるっすかっ」
「だっ、だから、や~め~て~、揺するなぁ~、しゃぁ~ないだろう」
「イーリス様、あ~し等どうなるのかな」
「だっ、…大丈夫っす。ここに
「
「そうしての、大きな津波が何回もやって来てのぉ~、浜の
「ぐひひひひっ、やっとおでの
死が解き放つ パパスリア @inOZ
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