最終話 喫茶「ベコニア」の奇跡

優しく包み込む柔らかい光は街を包み込む。クリスマスソングが鳴り響く。誰もがみんな足早に、帰路につく。色とりどりの紙でラッピングされた箱を抱える人、白くて四角い箱を手に持つ人。ありふれた景色なのに、こんなに素敵だと感じるのはクリスマスイブだからか。それとも私が恋をしているからか。まあどちらでもいい。兎にも角にも、12月24日は訪れた。約束を取り付けたのはいいものの、週明けに加えて今年最後の月曜日の出勤。仕事が忙しくない訳が無い。本日24日もしかり。ちゃんと仕事納めできるように逆算した結果、目紛しい速さで仕事をこなしてきたのだ。昨日の夜だって帰宅後すぐにベットに倒れ込み、次に目を開けた時には日付が変わっていた。それから何とか明日着ていく服だとか何だかんだ準備を進めて午前2時前には就寝できたが、今日も職場へ行けば年末モードの大忙しで、気がつけば22時になっていた。


約束の時間まであと少し。


少し早いかと思ったが、近くに1人で時間を潰せるような場所もないため喫茶「ベコニア」に来てしまった。思い返せば此処にふらっと立ち寄った日から4ヶ月が経とうとしている。初めて来た日は春人に別れを告げられたその足でたどり着き、そして桐山水樹という私が虜になったコーヒーを淹れる綺麗な人と出会った。ついでに恋愛小説家の早乙女ゆきにも。


そして此処で恋をして、今から新しい日常を送るスタート地点になろうとしている。


もう何度もこの扉を開けてきたはずなのに、このドアノブに手を掛ける度に別世界へと足を踏み入れるような感覚になる。いつもは「OPEN」と書かれてあるプレートも、営業終了のため「CLOSE」になっていた。営業終わりの喫茶店、そして他のお客さんもいない喫茶店。今からこの扉を開けて、思い浮かべるこれからの未来に、胸がこれ以上ないほど熱くなった。


力を込めて、ゆっくりと、ドアノブを回る。


いつも以上にそれに重さを感じるのは、新しく始まる関係への覚悟の重さだろうか。それでも、もう迷いなく扉を開ける私の覚悟は当然できている。


「・・・こんばんは」


一歩、足を踏み入れる。大好きなコーヒーの香りがまだ立ち込める空気の中、また一歩と足を進めた。いつもかかっているジャズが閉店後だから鳴っておらず、普段とはまた違う雰囲気を醸し出している。新鮮味を感じながら、のそりのそりと足を進める。奥からガサガサと物音が聞こえる。おそらく水樹くんはまだ片付けの途中なのだろう。


いずれ姿を現わすだろうと思い、いつもの特等席である一番奥のカウンター席に腰掛けた。


「わぁ、すごく綺麗・・・・」


カウンター席にからいつも見ているガラス張りの壁の向こう。その景色の思わず声をあげた。商店街中に色とりどりの光が灯され、少し高台にある住宅街も綺麗にイルミネーションが施されていたのだ。真正面から見るよりも、少し高い位置から見た方がとても良い。独り占めしている気分になる。全く違う景色に移り変わったこの街が、とても輝いて見えた。

「来てたんだね、奈央ちゃん」

「水樹くん・・・!ごめん勝手に入っちゃって」

「いいよ別に。ごめんね片付け先に終わらせてくるから」


ガラスに張り付くように、景色に見惚れていたら、裏から水樹くんが表に出てきていた。今日も綺麗で美しくて格好良い。そしてその手には新鮮な芳ばしい香りが溢れ出すホットコーヒー。それをそのまま私の正面に置いた。


「良かったら、どうぞ」


そう言い残して、まだカウンターの上に置いたままだった物品を抱えて姿を消してしまった。そういえばクリスマスの時期は人が増えるから忙しくなると前に言っていたような気がする。明日も営業だろうしこんな夜遅くに悪いことしたな、なんて思ったがこの日時を指定したのは水樹くんなのだ。気にしないでおこう。それに、美味しいコーヒーも頂いてしまった。


まあ、私もこの気持ちを抱えたまま、年が開けることができない。


コーヒーが冷めないうちに、さっそく頂くことにした。ふわりと、立ち上ってくる匂いが鼻をくすぐる。柔らかい温かみをくれるこのコーヒーに表情を綻ばせる。安定剤のようにひどく落ち着かせるのだ。


この溢れんばかりの思いを綺麗に整えるように。


「もう年末だね」


水樹くんがエプロンを外した姿でカウンターの奥に現れる。


「うん。会社の人たちは皆忘年会で頭がいっぱいだよ。全部忘れてやるーって」

「そうなんだ。僕は忘れたくなことばっかりだな」


クスクスと笑う水樹くんに「例えば?」と聞いてみる。すると少し間を置いた後彼は口を開いた。


「今でもはっきり覚えているのは、数ヶ月前に・・・涙の跡がくっきり残った表情が暗い人が店に来てくれたんだけど」


明らかに泣いてそのままの足で来たのだろう。でも話し掛けづらくどうしたらいいか分からなかったと水樹くんは苦笑いしていた。そして涙で顔がぐちゃぐちゃなその人はコーヒーを注文したらしい。思わず咳き込んでしまう。


「でも・・・コーヒーを飲むとね、その人はふっと笑みを漏らしたんだ」


そこまでの話で、その人が誰なのか簡単に予想がついてしまった。

「ああ、僕の淹れたコーヒーその人を笑顔にできたんだって、彼女を見てとても嬉しかった」

「・・・水樹くんが淹れたコーヒーは特別に美味しいからね」


どんなに悲しい事があろうと、不思議とコーヒーを飲むと心が落ち着いて笑みを漏らしてしまう。魔法を掛けられたみたいに。きっとその魔法はその人だけではなく、たくさんの人に掛けてきたのだろうと思う。


「それからその人が来るたびに、どんなに疲れた表情をしていても・・・そうじゃなくても笑顔にさせたいってコーヒーを淹れていたんだけど」


そこまで言って、一旦水樹くんはクスリと微笑を浮かべる。その目は私を捉えたままで。


「でも途中で気づいた。きっと僕はその人の笑顔が見たくて、コーヒーを淹れていたんだって」


「ーーーね、奈央ちゃん」と囁かれた声に鼓膜の奥が震えた。



彼の美しくて綺麗で熱を帯びている瞳の中に私が映っている。重なった視線が外せない・・・いや、外させないと言わんばかりの熱量が少し薄暗い店内の中でも分かるくらいに伝わってくる。肌と肌が触れ合っていないこの距離でも伝わるのだ。緊張感が張ったようなこの空気感にゴクリと唾を飲み込んだ。


「前に、ゆきが言ってた事覚えてる? 人間は他の誰かを幸せにするために生まれてきたんだって」


私はゆっくりと頷く。


「それを聞いた時、率直に思い浮かんできたのは奈央ちゃんだった。何があっても絶対に笑顔にさせたい。一緒にこうして過ごしたい。この関係に名前を付けられるのなら、将来の約束をしたって、なんでもするから」


いつの間にかカウンターから移動して、すぐ手の届きそうな距離に水樹くんはいた。この手を伸ばせば、抱きしめる事だってできてしまう。


「ーーもう、どうしようもないくらい好きになってた」


お願いします。神様でもサンタさんでもいいんです。一旦、時間を止めてください。


どうしてこうもそんな甘々な告白を、幸せをこれでもかという滲ませた表情で言えるのだろうか。「好き」というただシンプルな言葉しか頭に浮かんでこなくなる。次は私が頑張るだなんて、あの意気込みはどうした。


ああ、もうどこが熱を持っているのか分からないくらい麻痺している。顔も手足も何もかもが

熱い。


「ず、随分ストレートだね・・・」

「その様子は、期待してもいい?」

「ね、ちょっと待って・・・ください」


最初は本当にミーハーな気持ちでしか見ていなかった。人間観察だなんて理由をこじつけて、見ていただけだったのだ。この世にこんな綺麗な人がいるのかと。そんな人が今現在では観察対象ではなくて1人の男性として私の目の前にいる。まだちょっとミーハーな部分で見ている事があるかもしれな・・・いや、見ている自覚はあるけれど。


「私、水樹くんが淹れてくれるコーヒーが一番好きだよ。なんでも嫌な事すぐに忘れちゃうくらいに、幸せになれる」


春人と別れて涙で崩れたメイクも直す気力もなく、足を踏み入れた喫茶「ベコニア」


ここで飲んだあの時の一杯は忘れることはなかった。飲んだ瞬間のあの心地は。こんなにも幸せに満ちた瞬間を引き合わせてくれたのは水樹くんだった。


「私を幸せにしてくれる水樹くんを幸せにするのは・・・私がなりたい」


それは他の人ではあってはならない。カウンターに他の女の人が座って水樹くんと談笑している場面を想像するだけで嫉妬心が湧いてくるほどに。水樹くんを笑顔にさせたい。どれだけ悲しい事があっても、それを吹き飛ばすくらいの存在になりたいのだ。特別な人になりたいのだ。


「水樹くんが好きだよ」


その瞬間ーーー私の身体中を水樹くんの腕が回り込んだ。


顔に水樹くんの柔らかい髪の毛が当たって少しくすぐったい。クスクスと笑うとさらに腕の力が強くなる。少しきついくらいに巻きついたその腕はいつもコーヒーを入れる器用な手とは違って男の人そのものだった。


ああ、すごく幸せだ。


「ありがとう」


水樹くんの言葉に、私は返すように腕を彼の背中に回した。とても暖かくて、気を抜けば涙が流れてきそうだ。目頭が少し熱い。


しばらくこの温もりに浸っていると、肩がかすかに震えていることに気がつく。


「・・・もしかして水樹くん、泣いてる?」

「泣いてない。・・・すっごく嬉しいよ」


少し肩が冷たいけれど・・・まあ、そういうことにしておこう。


「なんて言葉に表したらいいかわからないくらい、幸せだ」


それは私も同じだ。こんなにも思っていることを言葉にするのが難しくて歯がゆい気持ちになるのは初めてだ。この腕の中の温もりを身体全体で感じていると、好きというシンプルで簡単な愛情表現だけでは物足りなくなってくるようにさえ思う。言葉にならない嬉しさと愛しさが溢れ出す、この気持ちを汲み取ってくれるように腕の力がより一層強まった。


「でも良かった・・・奈央ちゃんは僕の淹れたコーヒーにしか興味がないと思っていたから」

「ええ・・・確かに最初はそうだったかもしれないけれど」


この喫茶「ベコニア」に通う最初の理由は確かにコーヒーだった。


でもーーー


「今は水樹くんが淹れてくれたコーヒーが毎日のみたいな」


このカウンターの一番奥の席で、水樹くんの淹れたコーヒーを飲みながら、水樹くんとお喋りして、水樹くんと一緒にもっと沢山の思い出を作っていきたいのだ。たまには由希くんも一緒に。

そんな毎日を過ごす未来に胸が弾む。こんな気持ちは初めてだ。


「・・・それってなんだかプロポーズみたいだね」

「いや、そ、そういうつもりは全く・・・」

「うん。分かってるよ、ちゃんと」


“毎日君のお味噌汁が飲みたい”のようなプロポーズの言葉。そういうつもりはないが、指摘されたらそれはそれで恥ずかしくなってくる。顔を赤くした私に水樹くんはクスリと笑う。


「でも、その時が来たら僕から言うから。それだけは覚えていて」

「・・・楽しみに待ってるよ」



その時、とは詳しくはあえて聞かなかった。まだ知り合ってたった数ヶ月。週に2回ほどのペースで顔を合わせるのも数時間だけ。


「僕は桐山水樹といいます、よろしくお願いします」

「・・・は、橋本奈央です。今日のコーヒーもとても美味しいです」


しかしその短時間の中でも密度の濃い時間を過ごしてきた。


きっと名前を知るずっと前からお互いのことを理解しようとしてきた私たちには、十分恋心を育んできたのだろう。


例え自覚がないとしても、無意識だとしても。


「あ、そういえばケーキがまだ余ってるんだけど一緒に食べない?」

「食べたい・・・!」


水樹くんとの距離が開く。少し寂しい気持ちになるのを紛らわすようにガラス張りの壁に身体を動かした。私は大きく目を見開く。


「・・・雪が降ってる」

「本当だ。すごく綺麗だね」


ゆっくりと柔らかい雪が降っていた。ここに来るまでの道中は全く降っていなかったのに。空から舞い降りる純白の雪。まるで嬉し涙のように見えるそれはとても綺麗で、少しずつこの街を白く染めゆくのだろう。


水樹くんと並んで、商店街を見回す。今まで何度もこの場所から見下ろしているのに、今日はこの世界が一段と美しく見える。きっとそれはイルミネーションが施されているとか、クリスマスだから、そういう理由ではないのだろう。


「ね、より一層この世界が美しく見えるでしょ?」


遠くで由希くんが笑って、そう言っているような気がした。



どこかで私たちのことを祝福してくれているかのように鐘の音が聞こえる。


ふと視線を水樹くんに向けると、私を見ていたその目と重なる。


お互い顔を合わせてクスリと微笑む。それが合図かのように自然と落ちていく瞼。


間も無く降りてくる温もりにこれ以上ないくらいに心臓が高鳴った。





12月25日の0時0分。私はこの世界で誰よりも最高のクリスマスプレゼントをもらった。




ーーー後日、晴れて友人から恋人になれたのはいいものの、仕事が忙しさは金曜日まで続いた。結局次に喫茶「ベコニア」に足を運ぶことができたのは土曜日の午前中。いつものようにカウンターの奥の席に座る。もう商店街の飾り付けはなくなり少し寂しい景色に戻ってしまったが、今ではすっかりお気に入りの街になってしまった。


「はい、お待たせ」

「ありがとう・・・はあ、すごく良い香り。落ち着く」


そして私が来ること事前に知っていた水樹くんは、すぐにコーヒーを淹れてくれる。朝から水樹くんが淹れたコーヒーを飲めるなんて、なんて最高な週末なんだ。仕事納めを無事に終え、忘年会で疲れた心身によく染み込んでくる。ああ、落ち着く。


私の正面に立っていた水樹くんは「そういえば」と口を開く。


「年始いつか空いてる?」

「?うん・・・特に用ないけど」

「良かった。初詣一緒に行かない?」


デートのお誘いだとすぐに分かり、コーヒーの魔法で半分溶けていた私はバッと身体を勢いよく起こす。もちろん答えは一択だ。


「いく・・・!行きたい!」


最近目紛しい毎日で実感はなかったが、初詣と言う言葉を聞いてもうあと数日後には今年が終わってしまうのかと驚く。デートの約束に舞い上がっていることを察したのか、水樹くんは嬉しそうに微笑む。


ーーその次の瞬間、勢いよくドアを開ける音が聞こえる


「よーっ、お二人さん!」


扉を開けて入ってきたのは由希くんだった。いつものように思い荷物は抱えておらず今日はトートバック1つ。


あまりのハイテンションでの登場に水樹くんは「由希?」と声を掛ける。初めて由希くんとここで会った時にように、彼はニタリニタリとした表情をして、そのまま私たちの元へズカズカと歩いてくる。

私の隣に立ち止まったかと思えば、カウンターの奥に身を乗り出して水樹くんの両肩に手を置いて大きく揺さぶる。


「やっとくっついてくれて俺は嬉しいよもう」


何かと思えば、私たちの祝福の言葉だった。私たち以上に喜びオーラを前面に出して、目をキラキラさせている。いや、確かに嬉しいことなのだが・・・。


「ねえ、他のお客さんに聞こえるから」


流石にこの大音量で店内で叫ぶように言われて、恥ずかしくなってくる。ほら、向こうに座っているおじさんたちも子供も興味津々でこちらを見ているのだ。落ち着いてと由希くんの身体を押さえ込むように椅子に座らせるが、いまだに興奮状態の彼は聞く耳を持たない。


「どうしたの?」と問うと、彼はよくぞ聞いてくれましたと言わんばかりに得意げな顔になった。そしてカバンからざっと取り出した大量の紙束を私の目の前に突き出すように見せる。いきなりどうしたんだと、何度か瞬きを繰り返すも、ずっと視界は真っ白なまま。


「ふふん!なんと新作が書き終わった!」

「へえ・・!すごいじゃん!」


嬉しそうにバタバタと動かすその大量の紙束はここ数ヶ月書きためていた小説とのこと。なかなか進まないと隣で嘆いていたことを思い出す。まだ下書き段階で、数回チェックを重ねて製本するまでにはまだ時間がかかるらしい。一体どんな内容なのか、完結したとなれば少し気になったしまう。


「どんなお話なの?」

「奈央、それは聞かない方がいいかも、」


水樹くんがそう言って私を止める。その制止を遮るように由希くんは「ズバリ」と人差し指を天井に向ける。私は次の言葉を待つようにごくりと唾をのみこむ。


「喫茶店店員と客から始まるラブストーリー」

「・・・・うん?」


私の反応とは違い、水樹くんは「こいつ・・・」と顔を引きつらせていた。そう、あの日小説のモデルを知っているのかと聞いた時みたいな反応だ。しかし、まあ喫茶店店員と客なんてどこぞかでよく知っている光景。


水樹くん様子にピンときてしまった私は、由希くんをじとりと睨むように見る。


「いやあ、2人がくっついてくれたおかげで完結できたよありがとう」

「待って、前に言ってたモデルって」

「もちろん水樹だよ。もちろん奈央ちゃんもね」


当たり前かのようにツラツラとこの作品を書き始めた経緯を話し出す。あの日喫茶店で由希くんと私が初めて会った日、あれはどうやら本人に合わないとイメージが湧かないと待ち伏せをされていたらしい。公園で会った時もあれよあれよというまに由希くんの言葉に乗せられたのも全て彼の計画通りだったということか。友人から恋人になるということも、全部最初から予想して通りだったというのか。


「・・・・」

「ちゃんと形になったら2人にはプレゼントするよ。もちろん俺のサイン付きで」


そう言ってバチリとウインクを決める由希くん。いや、それでも私が水樹くんと一緒になれたのも彼のおかげなのは変わりないのだが。それでも由希くんの手のひらの上で転がされた感が否めない。


「でも本当に嬉しい、心から祝福するよ」


でも目に薄膜を貼らせて喜びを伝えてくれる彼を見て、私たちは何も文句は言えないのだ。「さあ、コーヒーで乾杯しよう」と由希くんは2人分のコーヒーと1杯の砂糖たっぷりのカフェオレを注文をする。普通乾杯ってお酒じゃないのかなと思うが、まあ私たちには合っている気がする。


それぞれ飲み物を受け取る。しかしそこで水樹くんは「ところで何に乾杯するの?」と問う。

由希くんはそうだなあと少し考えた後、「じゃあ」とカップを少し高い位置に掲げる。


「これから始まる2人の新しい日々に、乾杯」


この時に飲んだコーヒーの味は、私は一生忘れないだろう。




完結

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