やはり脇役が好き&ランキングその後

 商務省では、変な本が動きを止めたとも知らぬロスが大臣に明朝の会議書類の確認を頼んでいた。運の悪いことに、明日までに冬の間の衛士の訓練計画を仕上げろと言い渡されるというおまけ付きである。


「例年通りではいけないですか」

「今年は厳冬で雪が多いと予測が出ている。それから即位式で警護を固くするので若いのをもう少し鍛えておきたい。その指導のためにも通常訓練の時間を緊縮するよう。それから新体制にもなるし、実力と功績と就業態度に応じて位階の調整も行いたいから大方の順位を」

「訓練は時間短縮でやっていますけれどそれを更にとなると……おまけにその位階調整、基準が多くて複雑じゃないですか。明日までってきつ……」


 大臣の機嫌が良くないのが運の尽きだった。じろりと睨まれる。


「頭をさして使わずとも作れるだけの能力はあるだろう。作ってから諦めろ」


 矛盾している上にさっきから褒めているのか貶されているのか分からない。ただ、大臣が言うだけ言って眼鏡をずり上げ、自分の正面の書面に視線を戻してしまった以上、何を言おうが無駄である。取り敢えずこの老人の信頼があることには胸を撫で下ろすべきなのだし。


「じゃ、明日の朝一で持ってきますけど、殿下から用事言いつけられたらそっち優先しますよ」


 退出しようと扉の取手を回しながら言うと、背中にもう一言飛んできた。


「姫様が外遊に出る準備をしに一人で市場に出かけそうな予感がするから、見張りも頼む」


 よくあることだが大臣はまだ、王女が今日も出かけたことに気がついていない。

 一度にこれだけ仕事を頼まれるのは果たして良いのか悪いのか、しかし引き受けてしまうのがこの苦労人従者の人の良さである。


 ***

 こんばんは。へろんへろんです。ちょっと週末から精神が危ないです。まだまだ甘い自分に喝です。ふいー。


 もう完結一週間の長編、一気読みさんが多いです。有り難いです。


 ランキングその後です。

 レビュー+星、で動かない日もあれば、一つレビューをもらって飛躍する日もありでした。異世界ファンタジーで現在66位。考えてみれば他の作品が大きく星を伸ばせば自分のは落ちるので(考えなくてもわかることだろう、普通)自分のだけ見てても上下の要因は分からないですね。

 もしかしたら応援やPV数も関連するのかしら。伸びる日ってそれも多い気がします。


 短編部門は、上位作品があまり動いていないようにおもいます。観察する限り。


 ヨムヨムを進めつつ、今日の朝に番外編書き始めました。千字ほど。静かに行こうか元気に行こうかまだ迷っています。タイトル縛り続きそうです。


 昨日、薮坂さんからまたも素敵なレビュー頂きました! 

「重厚かつ濃厚。されど読み味は軽やかな本格ファンタジー。」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054891239087/reviews/1177354054893578727


世界にいるみたいという主旨の感想が多く、「そんなに?」と半ば驚きつつ、目指すところでもあったので嬉しいです。


 ちなみに私はやっぱり脇役を書いてるのが楽しいみたいです。このお話では特にロスでした。動かしやすい人でした。カエルムより人間らしいですし。あれ? 主人公?

 王女は動いてくれたんだけどな。それはもう元気よく。


 しかし返す返すも登場するのが男ばかりになってしまったものです。夏に書いたSFより多いことに気付いてショックを受けたものです。

 コンテスト終わりまであと少しですね。短編もう一つの夢は崩れそうです。また昨日、追加の仕事が降ってきました。うーん、仕事は稼げなくても辛くても、この仕事以外をやっている自分があまり想像つかないのだな。


 頑張ります。番外編を書けるようにするためにも。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る