短編賞部門とアップロードの時間

 ロスの事務作業は比較的早い。カエルムに細かい指示を入れてもらいながら資料の下書きを書き上げる。それが王子によるものであることを証するため、カエルムが紙の最下部に署名と印章を加えた。

 カエルムは仕上がった資料を軽く巻き、ロスに手渡す。


「悪いがこれを早急に大臣のところに持っていってくれないか」

「え、今からですか」


 大臣といえば今の時間は商務省で冬の間の市場の開場時間変更について、民衆からの意見書を取りまとめているはずだ。市場出店者全員の言を集めたので相当数がある。とても他の業務に頭が回るとは思えない。


「もう少し、中の内容を確かめてからでもいいのでは? ほら、あの人今日はかなり予定がいっぱいいっぱいですし」

「大臣は仕事が好きだもの。暇な時なんてないわよ」

 姫があっけらかんと言う。確かにその通りである。

「それに、明日の朝の会議に間に合わせるには諸官それぞれが手にする写しを作らねばならない。書き写しの作業は別の者が当たるが、大臣の確認がなければそれすら始められないから」

「ロス、善は急げ、って何処かで読んだわ」


 二人の言うことはもっともで二の句がつけず、ロスは書類を手に廊下に出される羽目になった。木製の床に高く足音を立てて走りながら、正面切っていえなかった本音を呟く。


「機を考えてくださいよ……あの大臣の邪魔をしてしかめっ面の文句はこっちに来るんですけど……!」


 ちょうど良い時というものがある。自分で行ってくれ、と心底思うのだった。


 ***


 こんにちは。短編賞に出せる作品が出来あがりました。

 本当はもっとかかると思って、平日週末一回更新と書いていたものの……書き出したら早かったです。完結しました。


 それはいいとしてアップする時間ですよ。書き上がってからアップ、にすればいいのですが、予約投稿をあまり使わない私。


 皆さん、どのくらい使ってますか?


 日々追っている作品には決まった時間の動向もあって、通知が来ていると「あ、更新かな」と思うのです。長い作品かつ読者が獲得できている作品はいいと思うんですよね。


 でも短編の場合。予約投稿しても、トップ画面に長く残るのは、多くの人がログインしていない時間だと思います。かといってログインの多い時間に予約しておいても、すぐにトップから流れていってしまう。この場合、予約に意味はいかほど?

 フォロワーさんの多い方は効果ありそうですが。


 そんな理由と、まぁあとは大部分、私自身が待ってる人間ではないので、書いて見直せたらあげています。その時間。


 夜中ですね。

 十二時前後とかに平気で。


 考えなよ、と思うんですけど、時間が取れるタイミングが……今日みたいに移動が長いといいのですがin the train.


 そんなわけで、不規則かつ寝てる人の多い時間にアップしていました。それなのに読んでいただき、ありがとうございます。夜にあげたのにもうお星様12個。感謝です。コメントも嬉しい。


 こちら、湊波さんのツイートに刺激を受けました。「気丈な女の子の弱いところを支える彼氏」から、匠響子シリーズ第4弾として。インスピレーション(理解あってるかな。こんなことして失礼にならないかしらと心配ないわけではないのですが、すぐに読んでくださいました)ありがとうございます。二人がまだ学生と修行中の時のお話にしました。


 その中に、創作、アウトプットとは何かという自分の相反する考え(もちろん、他の本などから読んだ考えを見聞きして作られたものです)も入れてみました。


 作中に出てくるピアノ曲はモーツァルト、ブラームス、ラフマニノフ。どれもいい曲です。書くにあたり久しぶりにブラームスのさわりを弾いたら、すぐには指が動きません。むうくやしい。


 短編賞、同じ部門で二つ応募も出来るんですね。余裕が一月にでもできたら頑張ろうかな。星空カップルでも思いついたのですよ。


 そろそろ降車なので、他作のご紹介は後ほど!


 作品はこちらです。果たしてこれは恋愛部門?


『魔法の隠し味はいつも君が』

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054892910261

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る