星川目線・メタ
宇佐美北斗。
如月さんの能力を、制限付きではあるものの阻害することが出来る人間。認めたくはないが如月さんの彼氏というやつだ。
数日間、彼の後をつけて回って分かったことがある。
宇佐美北斗は、なんだかんだ言って紳士なのだ。
困っている人がいれば率先して助けに行こうとするし、頼まれれば断れない。すべてから一線を引いているように見えて、そんなことはないのだ。むしろ人間らしいと言ってもいい。
しかしそれは描写されることはない。
何故なら『隣のキミであたまがいっぱい。』本編は彼の一人称で書かれているからである。
彼のような人間が、献身的な自らの一面を献身的であると認めるようなことはない。
……それでいいのかと、どうして僕が思わなくてはならないのだろう。彼のことなんか、気にかける必要なんてないのに。いや、気にかける必要はある。如月さんの無事を確認するためだ。変なことはされていないか、望まないことはされていないか。そのためにも、彼の表情で嘘かどうかだけでも見破れるようになっていたほうがいい。
それは分かっているのだが、彼の顔を見たくない。
140字の中でも俺は彼女に思考を読まれるのか!? 城崎 @kaito8
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