第3話 生まれる前の君へ

私の声が聞こえただろう?


君が生まれる前から。


いつだって。


今もそばにいるだろう。


私はね、魔法使いだ。人々の心の中に住んでる妖精みたいなものだ。


いつだって君を助けてきただろう。


泣いているのか。私はいつだってここにいるよ。涙をひとつ残らず救ってあげる。


私が、君のおとうさんやおかあさんになって大好きになってあげる。


さあ今日も寝よう。おやすみなさい。

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魔法のゆくえ 上山ナナイ @nanai_tori

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