上山ナナイ

何しに来たんだ。 「知らない。」私は夢を見るといつもこうしてると答える。どうやって入った。その美しい男は言う。 ここには厳重に鍵がかけてある。どうやって入った。お前は私の夢の…

あの歌を聞くと思い出す。 行かないで。 「ああ。行かないよ。待って。スープを作るから。朝ごはんはまだだったよね。今日は何がいいかな。君の故郷の料理にしようか。ねえどうする。」

こーちゃんと私の幼い日々です。

「あれは墓標ですよ。昔は海に浮かんでいたのですがね」 「ここは森よ。いくら時間が経ったからって、海が森になるまでの時間、あの船は待っていたとでもいうの？」 「ここは時間の流れ方が…

男は、女以上に、男を愛する。

　…And God said: 「電源の源は電荷である」 「電流と電場の変化が磁場を生む」 「磁場の時間変化が電場を生む」 「磁場には源が無く閉じている」 …and there …

マグナスからの依頼 妹のエナがどこかに行ってしまった。私の兄の亡霊に憑かれてるのか。エナは大学を出て文化人類学者になり、海の果てのちいさな島に行ってしまった。愚かな教官にそこに…

人間が死ぬ時、人の誕生時の太陽の位置と火星との距離はきわめて多く、これは単なる偶然ではない。ここは僕のプラネタリウムだ。君は僕の宇宙の中心だ。この『仕事』が終わったらもうすぐ彗星…

星々は過去の夢を見る。天空に浮かぶ星の都では、永劫に過去の美しい時を、繰り返し繰り返し、人工天使達が過ごしていた。彼らを待ち受けていたのは滅びの予言であった。

「ウルはもうすぐ家を出て行ってしまうのね。」 エナの赤い髪が空気の中で揺れている。 「ああ。そうさ出て行く。しばらくお前とは会えなくなるだろうな。」 ウルの白い額が風を受けた。木…

「すぐに私のことしか考えられなくなるさ。だから大丈夫。」

わたしはいい子にしてるもの

どこでもない国。回る風車。科学を操るエーテルの吹きすさぶ風。魔法の行方。遥か彼方見渡す星の都が支配する夢のような空。 地上。力の門。並ぶ幾千もの都と白い塔。海に点在するアホウドリ…