第46話 フィニッシュ少女

「人生は選択だ! 君ならどうする! 〇〇少女ワールド! アハッ!」

 新番組のキャッチフレーズはできたでござる。

「お友達になろう! 〇〇少女ワールド! アハッ!」

 真理亜、お友達70億人キャンペーン実施中。

「こんなお姉ちゃんでごめんなさい。ペコッ。」

 良く出来た妹の楓の物語。


「次はどんな物語にしようかな? 特に次のお題がない。」

 宿題を始める真理亜。

「手探りで新たらしい物語を考えるのがしんどい。楽をしよう。」

 とりあえず現在応募中のコンテストを見る。

「武蔵野コンテストか・・・・・・4000字以下・・・・・・ゴミコンだな。」

 10万字以下のコンテストはゴミである。

「いいや。今度の土日で武蔵野コンテストを書いてしまおう。」

 まだ応募作品は5作品だけ。誰も興味がないのは理解できる。

「おお!? カクコンの応募作のロックが外れてる!? 200万コンに応募し直さなきゃ! アハッ!」

 応募作業を始める真理亜。

「はあ・・・・・・はあ・・・・・・疲れた。バタッ。」

 志望気味な真理亜。それもそのはず40作品以上は応募作業をさせられた。多いのもたまに傷である。

「ドーリムコンか。」

 新しいコンテストを見つけてしまった。

「一般大衆、経済、企業、青春・・・・・・要するに現代ドラマで剣と魔法が禁止か。なぜに青春も混ざっているのかしら?」

 先にあげた者が恐らくネット小説投稿サイト如きでは不人気で、青春で逃げ道を作ったのだろう。

「現代ドラマって見ないけど、面白い話がないのよね。それに出演する人たちも事務所の都合みたいな人ばかり。全然魅力がない。高倉健とか田村正和みたいに、プライベートも俳優であってほしい。今のテレビに出ている人に、他人に夢を与えられる人がいない。いても稀少だ。」

 面白いものが無いから自分で創造する側にやって来た。アハッ!

「たぶん、埋もれている作品の方が面白い作品が多い。今のテレビやCD屋、本屋に出てくる作品は、テレビ局、出版社、CD社、芸能人事務所、広告代理店などの御威光が強すぎて、本当にそれが良いのか疑問だ。その証拠に上記より、YouTubeの方が面白いので、視聴者が多いと思えて仕方がない。」

 テレビもニュースだけかな。

「なぜニュース番組は無くならない? それが毎日必要だから。ではなぜドラゴンボールは終わった。それが必要ではないから。」

 コンテンツの本質に迫っているのかもしれない。

「なぜスマホゲームはインストールして、5秒でアンインストールが普通なのか? それが面白くないからだ。」

 つまらないテレビの放送より、YouTubeで大食いの動画を見ている方が面白い。木下ゆうかなら顔もカワイイ。

「話は変わるが、武蔵野コンテストを書き終えた。2、3時間で4000字以内で約3800字を終えた。余裕だ。アハッ!」

 普段10万字で創作しているモノからすると何もできないで終わった感がある。壮大なスケールも殺人事件の解明も伏線の回収も何もできないのだから。

「時代劇・・・・・・次に何をすればいいのやら?」

 武蔵野コンも投稿はしたけど、まったくアクセス数がない。どうせ角川のコネ作家が大賞を取ると、これまでのカクヨムコンが物語っている。それでヒット作がゼロなのはやめてほしい。人が去っている一番の原因である。

「いかん!? もう字数調整だけなので、愚痴っぽくなっている!?」

 真実なんですけどね。

「なんだろう? もっと地に足が着いた物語がいいな。」

 今の時代は派手な必殺技、派手な戦闘シーン、派手なライブぐらいしかウケていない。上記はDVDなどの関連商品を売るための手法だ。

「人間って、魔王と戦えるのか?」

「普通に考えて、どんなに勇気のある人間でも魔王は倒せないだろう。」

「それに時代劇の魔王って、いるのかしら?」

 ようやく次回の時代劇を考え始めた。引退していなければ1年後にも時代劇コンはやってくるだろう。

「時代劇の夢って、お城を持つことかな? それとも庶民の一般的な幸せは、いつの世も平和かな? 普通に生きて、普通に死ぬ。」

「普通って、一番、難しいわね。」

 人生を考える姉妹。

「せっかく山の手街道一周を達成したことだし、次のドリームコンも、時時代劇でいくか?」

「お城の経営とか、全国統一を夢見る青春とかいいわね。」

「時代劇キングダムってやつ!」

「それいいわね。アハッ!」

 ただの三国志のパクリスペクトである。

「書くものが決まった。こんなに嬉しいことはない。ジョージ、ごめんよ。ジョージにはいつでも会えるから。」

 死んだらジョージに会えるという意味。もう少しだけでも行きたいという人間の生への執着である。

「でも渋谷村にお城はないわよ?」

「しまった!? 私はどうすればいいんだ!? アハ神よ! なぜ私に試練を与えた!?」

「昔「友よなぜ敵になった!?」的なモノがあったわね。」

「オチは何なの?」

「その友達を助ける代わりに敵側に与するようになったのよ。」

「なんですって!? 支離滅裂じゃん!?」

「そうよ。そして助けた友達に殺されるの。そして死ぬ間際に上記の理由を教えるの。」

「敵になったお友達のなんと優しい人だこと。うるうる。」

 感動する楓。

「それが時代劇。それに妖怪だの、魑魅魍魎だの、必殺技だのを足せばいいのよ。」

 まさに鬼滅の刃。

「まさか、ここで時代劇を2カ月続けて書くことにするとは思わなかったな。」

 というかロナウイルスの下書きの「〇〇少女ワールド5」はお蔵入りになることが決まった。どこかのネット小説投稿サイトがコとロナウイルスを NGワードにしてしまったのが原因である。世相を反映した良い題材なのに。もったいない。ウイルスを不謹慎というなら異世界ファンタジーも戦争なんだから不謹慎だ。

 いつも最終話なんか読んでくれる人はいないが、ありがとうございました。

 終わる。

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〇〇少女ワールド 4 時代劇 渋谷かな @yahoogle

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