人間、少しずつ狡くて、少しずつ優しい。多感な思春期の子供たちは、自分のそうしたありよう、それ自体が刃物のように自身や相手を切り刻んでしまうことがあるけれど、そういうひりひりした関係性を丁寧に綴られていると思いました。このふたつのエピソードを書くのは今まで以上にしんどかっただろうと思います。形にされたということだけでもう凄いなと。
作者からの返信
コメントありがとうございますm(__)m
本当に書けなくて書けなくて、推敲を重ねてやっと更新したのですけれど、やっぱりまだ迷うところがあります。また時間をおいて書き直していこうかな、と。
しかし一番の驚きは、この低迷停滞している物語に辛抱強くお付き合い下さる方がいることです! お陰様で、なんとかここまで辿り着きました。満つる様、読んで頂きありがとうございました✨
「馬鹿みたいだ。なんで、こんなことが続くんだろう」
この一言だけで、石崎くんが加害と被害どちらの側にも立ったことがあるのだと分かりますね。
真にしたことは許される行為ではありませんが、気づかないまま他者を傷つけ続けて一生終える人もいるなか、彼がいまここで気づいて足抜けできたのは本当によかったです。
いまの石崎くんなら真への罪の意識を死ぬまで忘れないでしょうし、真に抱いてしまう苛立ちも大好きな野球を手放したことも、ゆっくり血肉となっていずれ彼の行く道を照らすのだろうと思いました。
土へ還る、机の花、そしてまた違う誰かがバトンを拾う……全てがゆるやかに繋がり、円環となって巡りつづける命そのもののようだなと感じました。
作者からの返信
ご丁寧なコメント、ありがとうございますm(__)m
傷を抱えながら、また誰かを傷つけずにはいられない。その一方で、傷つけた自覚すら持てない人もいる……。
傷から目を逸らさず、傷ついたことも傷つけたことも、抱えて生きていきたい。その先で、新たな道が開けることを私自身願います。
命の円環のような。お言葉、とても嬉しいです。拙い物語ですが、深く読み解いて頂き感謝です。
石崎君も被害者で、優しい故に苦しんでいたんですね。
その矛先を向けられた真君を思うといたたまれないのですが。
なぜここまで痛めつけなければならなかったのでしょうね。拳を振るった側も痛かろうに。
真君も石崎君も救われてほしいです。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
みんなが同じものを目指し、違いを排除していくようになった時、そこは冷たく、歪んだ世界になってしまうような気がします。暴力さえ認められてしまうような。
傷つけられた記憶は消えず、連鎖を生むこともあります。自分の傷を無かったことにせず、向き合っていかなければならないのかなぁと……。