Q&Aのコーナー
Q&Aのコーナー第一回「悟ると、過去の思い出ってどう扱いますか?」
Q.
今朝、ある曲を聴いて、胸の中に甘酸っぱい思い出が、曲とともに湧いてきました。そのとき、思ったのです。
よく、悟った人は、過去も未来もないとか、他人はいないと言うけど、こういう思い出、子供のときの夏休みの思い出とか、恋の思い出とか、記念日やなんか、そういうのはどういう位置づけで、認識してるのかな? って。
トラウマになるような過去はもちろん手放したいんだけど……。
もしお答えいただけるようでしたら、よろしくお願いいたします。
A. はい。覚えていることはできます。でも——。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
例えばですが。
あなたも、夢を見ることがあると思います。
その中にいる自分は、それが夢だなどとは思っていません。(たまの例外を除き)
どんなに辻褄の合わない、滑稽な場面展開でも、夢の中のあなたは至って真剣なはずです。現実では言い寄られそうもない人にプロポーズされたって、疑わずに感動するでしょう。
殺されそうになった時、夢だから平気さ、なんて思いませんね?
うわ~っ死ぬ~!となって、ガバッと起きて「ああ、夢か……助かった……」などと言ったりします。
そして、強烈な夢なら午前中かその日くらいは覚えているでしょう。
でも、リアル生活を送り、目の前の現実に没頭していくううちに、昨晩の夢のことなど忘却の彼方です。
この世界での生も、それと同じです。夢のようなものです。
今生の人生がどんなに感動的でも、どんなにドラマチックでも、違う次元から見つめてしまえば、大してあなたの意識をつなぎとめておくほどの力はありません。
人間の魂(神に等しい超意識ですが)は、永遠です。
永遠ですから、何かしないと退屈です。
それで、この三次元物理宇宙をつくって、『人間ゲーム』を始めました。
本来永遠であり絶対であり不死であり完璧であるあなたは——
ゲームをするために、あえて自分を「死ぬように見え、波瀾万丈で危険と隣り合わせの、その代わりに成功した時には喜びもある世界に生きるちっぽけな一人の人間」 に仕立て上げてみたのです。
超意識に動かされているプレーヤであるあなたは、この世界にどっぷりとつかっていて、制限されたゲームキャラのほうを「本当の自分」だと思い込んでいるのです。
だから、この世界で生きるのは怖いのです。でも怖い代わりに、喜怒哀楽といった感情を味わえるのです。完全な一元性の世界に、それはありませんから。
つまり、本当のあなたは、今あなたが「これが自分だ」と考えるよりもっとスケールの大きな存在だ、ということです。
きっとあなたは、過去に何百、いや何千の人生を送ってきたはずです。これを皆さんの良く知る言葉では輪廻転生といいます。その過去の記憶は、普通の人にはありません。
なぜなら、そんなものを引きずっては、並みの人なら過去に「引きずられてしまって」、今の自分を楽しめない弱さを抱えているからです。ですから、前世の記憶がが分からないようになっているのは、ある意味愛ある配慮なのですね。余計なことは考えないで今を生きなさい、という。
さて。
確かにあなたは今、どこそこに住んでいる誰々さんとして、楽しく意義ある人生を送っていらっしゃるかと思います。大切な思い出も、大切な人もいるでしょう。
それらを「大して価値がない」とかいうニュアンスで言われてしまうと、私たちは反発を感じてしまうものです。このことに関して、二つのことが言えます。
ひとつめ。
あなたはこれから、もっともっと素敵なこと、すごいこと、想像もつかないような喜びを体験することになっているのだ、ということ。
あなたが覚醒に向かえば、それまでに経験したことがどういう位置づけになるか、ということです。
言葉を慎重に選ばないと、誤解を与えそうなのですが……その喜びと激震的な感動の前に、色あせてしまいます。ああ、今まで自分が後生大事にしがみついてきたものは、こんなものだったのか……と分かります。
この説明の難しさは、それを体験しないと分からないことにあります。
私が、あるいは他の覚者が語っても、そんな体験をしてない人からしたら「バカにされた」「自分が大事に思っているものをくさされた」と感じてしまうのです。
宇宙飛行士がどれだけ宇宙の素晴らしさを語ろうが、実際に行っていない人に伝わる部分には限界があります。それと似ています。
大きな喜びの前には、小さな喜びはかすみます。大事にはするでしょうが、大きな喜びと比較して、思い出したりひたる頻度は下がります。下手したら、ほとんど思い出しません。
あなたは永遠の存在。そして「今を楽しもうとしてる」 存在なのです。過去が素晴らしいとしても、これからもっと素晴らしくなるのです。そちらに目を向けるのが、自然です。
ふたつめ。
あなたは宇宙の中心であり、神です。
だから願えば、(基本)何でもできます。
(ゲームなので、できないという結果もあり得ますが)
これは仮定の話ですが——
あなたが、何千回・何万回の転生の中のたったひとつでしかない人生の、ほんの短い時間の出来事を大事に覚えていたい、というのであれば、不可能ではありません。
これを『アカシックレコード』ともよび、宇宙に起こったすべての出来事が記録されているディスクのようなものです。
それを、あなたはソフトとして内側にもつようになるので(今も持っていますが、三次元にいるため自在に引き出せません)、いつだってデータを引っ張り出し、思いめぐらせることは方法論的に可能です。
でも、あなたがこの宇宙の創造者、神的存在として目覚めてまでそうしたいだろうか? ということです。
人には、絶対などありません。
今はこう思っていても、将来どう変るか分かったものではありません。
事実、私がメッセージを受け取ってこんなことを言い出す前は、あなたと同じことを考えました。
でも、今では過去の自分に対し「そんな時代もあったなぁ」と、全然違う自分を見る思いです。
結局、お答えとしては『望みさえすれば、すべてを記憶していて引き出すことができる』です。
ただ、この世界を超越してしまってなお、そうしたいと思うかどうか、という問題があるだけです。
あなたの家の押入れに、普段使わないものがいっぱいあると思います。
それらは、あなたが意識していなければ、たとえ存在はしていても無意味ですよね? 存在していないのとほぼ同じです。
覚醒しきったら、過去の記憶 (特に快でない感情が付随するもの) などは、存在はするけれど今を生きることの喜びとワクワクが圧倒的なので、思い出されずに押入れにいれたまま。すなわち、「存在しない」のと同じなのです。存在してもあなたが認識していなければ、ないのと同じです。
覚醒したら、過去も未来もない、というのは正確ではなく、あえて言えば 「どうでもよくなる」のです。
どんなに楽しいゲームソフトでも、一度クリアしてしまったら、もういいや、って思いません?
別の新しいのが欲しくなるし、そっちをやりたい、というのが自然ではないでしょうか。
もちろん、宇宙は自由なところですから、過去のゲームを引っ張りだしてきて浸るのは自由ですが、私たちは「今を生きる」「新しいことをする」ことに喜びを感じるようになっているので、覚醒した暁には、試すことはほぼないだろうと推測します。ゲームは、はまっている時は真剣でこれが最高だ! と思っても、クリアしてしまえば思った以上に情熱や執着は薄れるものです。
これで、お答えになったでしょうか?
また、疑問ありましたらお知らせください。
これからもよろしく。
賢者テラ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます