レネ様企画「映画の旅/ゲスト編」に参加しました

 レネ様の『レネの映画の旅』にて、読者が好きな映画を語る「ゲスト編」に参加させていただきました。


 イタリアのコメディ映画『これが私の人生設計』について書きました。↓

https://kakuyomu.jp/works/1177354054896998644/episodes/16816452219673642069


 映画の内容はレビューで触れたので、ここでは雑談を。


 面白いのに邦題で損してると思うんですよ。

 原題はScusate se esistoスクザーテ セ エジスト! 英語ならSorry I exist.でしょうか(英語できないのでDeepl翻訳にかけた)。


 最初の邦題は『生きていてすみません!』だったらしいです。


「生きていてすみません」は間違った訳ではないと思いますが、違和感があります。ヒロインは生きててすみませんとは全然思ってなさそうですから。


  Scusate se esisto. は主人公のセリフです。セレーナはコンペで面接に挑みますが、女性蔑視のブラック企業なんで面接官たちは彼女がいないかのように雑談を続けるんですよ。そんなときに彼女が「Scusate se esisto...(あの、私いるんですけど……)」と。

 最初の邦題は内容が未確認の時に決められたんですかね。だから劇場公開時に変わったんでしょうか。変わってもダサいけど。


 イタリア映画は邦題がひどいので有名です。古い映画じゃなく、比較的最近の作品でその傾向が強いみたいで。


 というわけで、今回は日本語タイトルが微妙だと私が思うイタリア映画ベスト3。


🥉3位『カプチーノはお熱いうちに』(2014)

 原題:シートベルトをお締め下さい(Allacciate le cinture)


「お熱い~」ってなんかラブコメみたいなタイトル。でも乳癌が発覚したヒロインが治療の効果も出ないなかで周囲の人と絆を深めるという、かなり重そうな内容です。


🥈2位『あしたのパスタはアルデンテ 』(2010)

 原題:危険人物たち(mine vaganti)


 公開時にネット上で多数の突っ込みが入りました。あらすじを読んだ限りでは主人公がパスタ工場を経営してること以外にアルデンテが絡む要素がなさそうなんですが。


 分かるんですよ、直訳してもキャッチーなタイトルにならないのは。でもイタリア映画ならアルデンテとかカプチーノとかを適当に入れればいいと思ってない? この調子だと絶対ピザもあるだろ。


🥇1位『恋するローマ、元カレ・元カノ』(2009)

 原題はExエクス。意味は元彼や元カノ。やっと直訳きたと思ったら、このやる気のなさ。もう少し何とかならなかったのかと。簡潔でサバサバしたタイトルが「恋するローマ」で台無しですよ。企画会議で「ダサくない?」って誰も言わなかったんですかね。


『これが私の人生設計』はマシなほうだと思います。


 レビューにも書きましたが、主演のパオラ・コルテッレージはタフなヒロインがドはまりの国民的女優です。

 ラウル・ボヴァと共演した別の作品『誰も私を裁くことはできない(Nessuno mi puo giudicare)』では夫の借金を返すために高級コールガールになる冴えない未亡人を演じました。

 先輩のセクシーな高級娼婦に「ちょっとそこでストリップしてみなさいな」と言われて下着姿になったらベージュのおばちゃんパンツなのでどん引きされる。先が思いやられるわ。


 別のコメディ映画『頭脳が教えてくれること(?)Ma cosa ci dice il cervello』では凄腕スパイです。

 バツイチで事務職の母。他のママたちはきびらやかな職業についているので、娘の参観日で肩身の狭い思いをする。しかしそれは表の顔で、実は彼女は政府の極秘エージェント。専用エレベーターで地下へ降りてカードをピッとやってオペレーションルームに入り、顔つきもガラッと変わってMI6みたいな部署で国際指名手配犯を追跡します。

 スパイというとかっこいいはずなのに、彼女が演じるとなんとなく垢抜けないのも魅力。どちらも日本未公開っぽいです。


 レネ様には素敵な企画に誘って頂いたことをこの場でお礼申し上げます。


『レネの映画の旅』https://kakuyomu.jp/works/1177354054896998644


 エッセイテイストの映画紹介です。往年の名作から比較的新しい作品まで、映画はあまり見ないという人でも知っている作品があるはず。簡潔に映画の魅力を伝えてくれます。

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