スキル
「マルクよ貴様には戦う術はないのでスキルを渡そうと思う」
悪魔が突如と言う。
「いきなりスキルといってどうしたの?」
「戦う術がないからであろう。貴様には既に我輩というスキルがあるが我輩だけで戦う訳でもない。貴様の使えるスキルはなんだ?」
「えぇと、イナズマに、ファイアー、エッジストーン」
「下級スキルだな。貴様には魔力はないのは見えたがそれほどまでに下級スキルだとはな」
未来が見える悪魔が言う。
「貴様に特別に魔力の上がる魔法をかけてやろう。これは悪魔しか使えない魔法だ。使うと魔力が上がるがその日は魔力が尽きてしまう。魔力がつきると知っての通り気怠さを感じ動けなくなってしまう。我輩は皇帝だからな、この程度では大丈夫だ」
そういうといきなり体に力がみなぎってきた。
「貴様には
「そうだ、いいことを教えてやろう。悪魔は一部の堕天使と手を結んでいる。理由は明白だ。我輩達と利益が重なるからだ。彼ら傲慢で強欲な神を打ち倒すためにな。ハハハッ!愉快だ!実に愉快だ!マルクよ!貴様は近い内に争いこどに絡まれるであろう!」
そう不気味に笑いながらいう悪魔。その悪魔には月明かりが照らしている。
「フリートは俺以外の人に姿は見えるの?」
「いや、見えない。見えるのは契約を交わした者、そして自分が認めた者だけだ。だから安心しろ。周りからは頭のおかしい奴だと思われるぐらいだ」
そう苛つく事をいう。
「なかなかの味だ。」
こいつ!と思いながら家についた。
「ここが貴様の家か…やはり人間の魔法
科学力は凄いものだな」
「そう?」
「あぁそうだ。人間と悪魔の流れる時間は違うからな。悪魔からしても凄まじい発展をしている」
悪魔はそういう。すると、
「よし今から貴様にやって貰うことを言おう。貴様が遂行する任務には我輩は一つも助けてやらん。貴様の力でやって貰おう」
突然と悪魔がいう。
「いきなりなんだよ!任務?何すればいい?」
「随分と冷静に対処するマルクよ。貴様には
「…ふぁっ!?」
「そこまで驚かなくていい。その魔法電車は裏政府のマゼルタというやつの指示で動いている。そいつは
「なんで僕が?力のあるフリートがいけば」
「我輩がいってもつまらぬからな、それに言っただろう?争い事に巻き込まれると」
くそ!と思いながらも任務をやるしかないのかと諦める。
「ではいくぞ!」
合図で出発する。
時は2時標的であろう電車を見つける。
「マルクよ、魔力雷を放て!」
「え?う、うん!魔力雷!」
ドォォォォォン!と音が響く。電車が止まる。電車は所々焦げているように見える。そして俺に気づく。それに怒った。そこから出てきたのは黒服を着ているマゼルタ本人だった。
「御本人登場だな。奴は魔法抵抗を持つ装備を着ているぞ!どうする?」
「どうするって助けてよ!」
「言っただろ?我輩は手助けはしないぞとな。少しは手伝う事もあるがな」
「今がそのときでしょ!」
「てめぇ…誰と話してる…気持ち悪いぞ、良くも電車に雷当てたなぁ!」
威圧感を感じる。
「…!?そうか…おい小僧!貴様も悪魔を従えてるようだな…」
「!?なんで…」
「俺も悪魔を従えてるからさ。姿を見せてやれブロン」
「はぁ〜い。始めまして少年。僕はこのマゼルタに従っている悪魔ブロンさ」
「ブロン…」
「おや、君はもしやフリートかい?久しぶりだね!」
「ブロンよ…久しいな」
「知り合いか?まぁいいブロン!その邪魔な悪魔を殺せ!」
「え?なんで?僕が同胞であるフリートを殺さないといけないの?」
「お、おい!俺は
「関係ないよ。そんな命令を出すなら僕は君の
「!?」
「マルクよ、マゼルタにこう言うといい」
「わ、分かった。マゼルタ!」
「なんだ!」
「悪魔すら従うことすら出来ないクソのろま!貴様なんか豚箱にはいっちゃえ!」
「…ッ!この糞餓鬼が!」
「そろそろだな…違法な手で表側では善良な政治家を装い裏では悪徳になる朽ち果てたマゼルタよ…貴様にプレゼントをやろう」
「!?な、なんだ」
マゼルタに問われフリートは不気味に笑う。
「プレゼント?それは…悪魔の代償だ。散々ブロンをこき使ったからな…今回は貴様のミスで早々と裏切られた。
そう悪魔が呟く。
「お、おのれぇ!ブロン!頼む!悪かった!俺を助けてくれ!好きなように生きていいから!頼む!」
「好きに?いいの?」
「あぁ、もちろんだとも!」
「分かった…それじゃ遠慮なく…」
そう聞き安堵した瞬間だった。鈍い音が響く。そして突然と立てなくなり腰から地面へと崩れる。腰を折られたのだ。
「うわぁぉぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「好きに生きていいなら好き放題やってくれた
そうブロンが言う。その淡々と言う言葉には恐怖を覚える。
「マゼルタよ…もうすぐ予告の時間だ。たっぷり味わうといい」
「や、やめて…くれ」
「元主人、君のハートを八つ裂きにするね」
そういうとブロンはマゼルタをズタズタに引き裂いた。
「ミッション完了だ、マルクよ…褒美をやろう…」
手渡されたのは時計だった。
「その時計は一日に1回時を飛ばせる時計だ。そこまで長い距離は使えない」
「あ、ありがとう」
「ミッション1は終わりだ。では帰るぞ!」
悪魔との契約~地獄の皇帝フリートとマルクの物語~ 天ノ川鋼 @yanagidanaito
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