応援コメント

凍てついた墓標(四・終)」への応援コメント

  • 「永久に溶けることのない氷の奥底で、花嫁衣装を懐に抱いて凍りついた異形の偵察機」この一文にがっつり痺れました。悲しみさえ通り越した、極限の美しさ――このような情景に連れてきていただき、感謝です!
     どの話もロマンチックでカッコ良くて素敵なのですが、中でも幻想的な美しさの際立つ一編だと思いました。


  • 編集済

    おべっかではなく、ラストを読んだ時本当に鳥肌
    が立ちました……。
    前章に続き、本当に1話1話が素晴らしいです。

    エンジンの始動に力を貸したのは……きっと、そうそうなんでしょう……

    作者からの返信

    防衛太郎さん、第三話を最後までご覧いただきありがとうございました!
    今回は幽霊話ということでちょっと毛色が違うエピソードをお送りしました。
    私の敬愛する松本零士先生の戦場まんがシリーズにも時折ファンタジー風な話があり、今回は私なりにそういったテイストの再現を目指してみたつもりです。ご堪能いただけたなら作者としてなによりの光栄に存じます。
    サラマンドラのエンジン再始動についてですが、おなじ飛行機乗り同士、たとえ肉体は滅んでも……ということなのかもしれません。一方でただの偶然かもしれず、真実は氷雪のなかに眠っているのだろうと思います。

  • どことなくMS igloo味を感じる。

    作者からの返信

    応援コメントありがとうございます!
    MS igloo、私もずいぶん前に観ましたが、ガンダムシリーズのなかでも戦記風で渋いいい作品でしたねえ。
    たぶんあの作品も松本零士『戦場まんが』シリーズ(ザ・コクピット)を意識していると思うのですが、今回のエピソードも戦場まんがにたまにあるホラー(あるいはファンター)+ミリタリー風味を取り入れてみたつもりなので、そのあたり共通点があるかもしれません。
    次回のエピソードもぜひぜひお楽しみいただければ幸いです!


  • 編集済

     戦火と魔の山に引き裂かれた恋人たちの運命に心を寄せて花を手向ける、リリシズムに彩られた一篇でした。ユーリが二つの国から血を受け継ぐ男であることも、彼のもとエリートでありながらどこか無国籍な雰囲気の漂うアウトローであるというキャラクターをよく裏付けた設定だと感心します。

     ただ、本篇をファンタジーとしてまとめようとするあまり、いささか筆が走りすぎておられるな、というのが正直な感想です。
     レルヒの消息とリサの訪問の実在が同時ににどちらも怪しい、というのはどうにもハードルが上がりますね。これで済んでいればまだよかったのですが、サラマンドラの電装ケーブルが都合よく着陸後に通電不良を起こす、というのは重なり過ぎなのでは。

     いろいろ想像をたくましくしてみても、他人の機体を軽々しく欲しがる程度のパイロットが、狙いすましたように着陸後に不調を起こさせる仕掛けを仕組むだけの技術ないし手段をもって、あるいは知っている、というロジックが文中からは読み取れず、また、そのような人物が採りうる手段のなかにこのような巧妙な結果を引き起こす手段が考え及ばないのです。

     ここは少々無理をしても、ケーブルが不調を起こす原因を曖昧さのない確固としたものにしていただくべきだったかと。

     ハードウェアに焦点を当てた硬質な物語の中にファンタジーを織り交ぜる以上は、それは作品のリアリティレベルをエピソードのために甘くすることではなく、リアリティをより厳格に維持したところで行われるべきだ、と考えるのですが……

    作者からの返信

    お読みいただきありがとうございます!
    ご指摘の部分についてはまことにごもっともだと思います。
    実際に私自身あらためてこのエピソードを通して読んでみたとき、やはり同じ部分で不自然さや引っかかりを感じました。まさしく正鵠を射たご意見であり、お恥ずかしながら書き手として至らなかったことを痛感いたしました。
    戦争にはつきものの幽霊話をやろうとしたつもりが、リアリティ路線と食い合わせが悪かったことは認めざるを得ないと思っております。
    送電ケーブルの故障については初稿の段階では「着陸時の衝撃による故障=魔の山に捕まった」という形で描写していたのですが、本作をカクヨムにアップするにあたって現在の形に修正してしまったという経緯があります。
    自分では名もない同業者の腹いせを通して人間の悪意を演出したつもりだったのですが、物語としては違和感を生じさせてしまった…と、今更ながらに判断の甘さを悔いております。
    正直いまからでも改稿したい気持ちはあるのですが、いったん発表してしまった(読者様の目に触れてしまった)以上は書き直しはせず、私自身の戒めという意味も込めてあえてこのままの形で残したいと思います。
    ご指摘いただいた点をよくよく肝に銘じて、今後の作品に活かして行ければと思っています。
    ご教示を頂けたことに改めて心からの御礼を申し上げます。

  • この、正しくファンタジーな空気が好きです。

    作者からの返信

    ありがとうございます!そう言って頂けてとてもうれしいです!
    今回のお話はファンタジー成分多めでお送りしました。いままでの話とは若干毛色が違いますが、これも古きよき時代ならではということで…。(笑)
    リサが幽霊だったのかどうか、偵察機に乗っていた彼がどうなったのか、あえて「語らない」ことを意識してみたつもりです。幻想は語るほどに消えてしまうような気がするので、そのあたり私なりに気を遣ってみました。「すこし不思議(SF)」なテイストを感じてもらえたなら何よりです!