景色

綺麗!とザカリーが原っぱに突然寝だした。花が綺麗に咲いていて、一面が花畑になっていたのだ。下を向いていたリュカも、ただぼうっとして歩いていた私も、そんなことには気づかなかった。

花びらがぶわっと舞い、空中に舞ったものをユカは一生懸命食べようとしている。その様子に思わず吹き出してしまった。


「お兄さんも!お姉ちゃんも!」


と、言われ、せっかくだからと全員で寝転んでみた。風が少し吹いて、とても気持ちがいい。



「私ね、誰かと遊ぶの初めてなんだ。おかあさまは優しくしてくれるけど、いっつもみんなのお世話で忙しいの」

「お母様…って」

「教会の、みんなのママ!おかあさまのクリームパイはね、とっても美味しいの!」


小さな子だが、言葉遣いも、結構しっかりしている。寂しさから、物を盗むのだろうか?


「きっといつか、わかってくれるさ。そんなに強いなら、冒険者になれるし、そうしたら」


リュカは空を見ていた。


「きっと良い仲間が見つかる」


何か思うところがあるのだろう。


「ところでさー!」


花びらをかき集めて遊んでいたユカが私達の真上に。


「なんかおっきい花が近づいてくるよ」


私達の頭の方指を指す。ん…?大きい花?全員起き上がり、振り返ると、花びらをまとい、真ん中にある口は大きく開き、そこには無数の牙、土に根を張るはずが地上を歩いていて、その距離わずか5メートル。


「「ああああああああああ!!!!!!!」」


リュカと2人で叫んでしまった。




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夜から本気出す。 やくろ @896desu

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