28話〜大規模な地震はまだ続く{★}

 ここは、シャインスプラウトの城下街。


 この大陸全土。いや全世界をも襲った大規模な地震は、いまだ収まる気配をみせず、大きな揺れが続いている。


 勿論その揺れは、ここシャインスプラウトの城下街にもおよんでいた。



 ティナは城壁の外側にある広い空き地にいた。


 そしてティナは土属性の魔法を使い頑丈な防壁を作り、その中で震えながら揺れが収まるのを待っている。


「なんなのよ、この揺れは!」



 昨日、クレアノヴァ城の結界が解かれたあと、ティナは何かあると思いレオルドの監視を再開する。


 そして今日ティナは、レオルドのあとを追いシャインスプラウトにきていた。



 ティナは怯えながら、なぜ揺れがすぐに収まらないのかと不思議に思った。


(この地震は普通じゃない。まるで、世界が崩壊するかのような大きな揺れ。いったい何が起きようとしているの?)


 そう思いながらティナは、揺れが収まるまでの間、自問自答を繰り返していた。


 そして激しい揺れは、まだ続いていた。




 場所は変わり。ここは、クレアノヴァ城内の二階にある、クレイデイルの寝室。


 クレイデイルは地震が襲った直後、これは普通じゃないと思い、能力を使い宙に浮き揺れから身を守っていた。


「この揺れは、なんなんだ!いったい何が起きたというのだ」


 そうクレイデイルは言い腕を組み、あぐらをかきながら宙をプカプカと浮いている。


(まさかとは思うが。ブラットの身に何かあったのでは!?)


 クレイデイルは、ブラットの事が心配になりソワソワし始めた。


(うむ。こんなところで考えていても、無駄に時間が過ぎるだけだ。やはりブラットの事が気になる。俺もシャインスプラウトに向かった方が良さそうだな。

 そうなるとカトレアに気づかれないように、そっと城を抜け出さねばなるまい。間違いなく行くなと阻止される)


 そしてクレイデイルは、宙に浮いたまま窓を開け外へと向かった。




 一方ここは、シェイナルズ国にある歪みの洞窟。


 神シグムラカンはこの地震が起きた直後、この歪みの洞窟の事が気になりみにきていた。


 激しい揺れで歪みの洞窟は、至るところ崩れている。


 見張りの兵は、あまりにも揺れが激しく立っておれず、地べたに這いつくばっていた。


 それをみてシグムラカンは考えている。


「うむぅ。この揺れの原因がこの洞窟のせいなのではときてみたのだが。違ったようだな。そうなると、やはりこれは、ブラットと関係があるというのか?」


 そう言いシグムラカンは、しばらく様子をみた後、この場を離れシャインスプラウトに向かった。


 そして大規模にわたる大地震は、まだ収まる様子もなく、激しい揺れが続いていたのだった。

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【第二部】神々との契約と運命の歯車!!〜狂っていた運命が今動き出す……〜 ミケネコ ミイミ♪ @myimi

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