第8話重要な話

「まず最初に話すのは、紀世彦の同期にあたる4人の事です。」


「あー、スキル上昇のことか」


「そうそう、あの4人は邪神側に人員を持っていかれる前に選ばれた人達なの。だから女神の加護しか与えることができなかったの!!」


「けど、あいつらが召喚されて次の日に俺が召喚されたじゃないか、1日しかズレていないのに俺に与えられている神の加護?は与えられなかったのか?」


「それに関しては召喚される前に色々と審査があったりするんだよね。あの子達を召喚するって決めたのは私じゃないからね…」


「役所みたいで管轄かんかつがいくつもあるのか」


「そうなんですよぉ、人選はガブリエルさんが担当しているので、私は選ばれた人達を召喚してるだけなんですよぉ」


「けど俺はやたらと早くに審査が通ったみたいだな」


「それは私が選んで召喚したからねっ!」


「そんなことしてよかったのか?」


「非常事態ですからね!それにガブリエルさんは平凡な人しか選ばないからこういう時はいいんですっ!」


「非常事態でそんなことが許されちゃうのか……ん?さっき平凡な人しかって言ったのか?それじゃ俺が平凡じゃないみたいだな」


「え??だって紀世彦は平凡な人じゃないし」


「えっ?平凡じゃないの!?」


「紀世彦を平凡基準にするとほとんどの人が基準以下になるよ??」


「そんなになのか!?」


「そうなんですよ!自覚してくださいね??」


「前の世界?では平凡に暮らしてたと思うのだが…」


「結構特殊だと思いますがね…だって、お家が道場でしょ??」


「そうだな、親が道場の師範で興味なかったがよく稽古をつけられていたな」


「そのおかげで他の方がLv.30ほど上げないと到達しないステータスをLv.1で持っているのだから…」


「そう考えればラッキーなのか?てか、不慮な事故で死んだと言ってだがどんな事故なんだ?」


「交通事故だよ。」


「車にでも轢かれたのか」


「車じゃなくてバイクだね。」


「バイクに轢かれたのか…」


「そう、なんかガラの悪い人達だったみたいだけど……」


「もしかしたら復習しにでも来たのかな」


「何かあったの??」


「ああ、少し前に町の悪ガキどもが道場破りの真似事をしていてな、いくつか被害が出てたんだが、うちに来た時に懲らしめたんだよ。」


「あー、よくある話ですね」


「まぁ、今更気にしてもしょうがないか」


「そうだね。」


「他には何か話あるのか?」


「うーん、今は特にって感じだけど、エイピオスに行った後に何か起きた時のために連絡が取れるようにしておくね!」


「それはいいんだが、他の仲間にも連絡取れるようにした方がいいんじゃないのか?」


「それもそうだね。じゃあ出発するときにでもできるようにしておくね!」


「わかった」

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