あとがき
『陸上の渚 ~異星国家日本の外交~』を読んでいただき、誠にありがとうございます。
104話と掛かりましたが今回を持って第1部完となります。
まずはここまでの100万字以上、及び100話を超える今作を最後まで読んでいただいたこと、この場を借りて感謝を申し上げます。
本当にありがとうございました。
元々は深く考えずに日本を転移して、自衛隊が活躍する作品にしたいなとして書いたのですが、いざ書き終えるとここまで外交に特化するものとは思ってもみませんでした。
おそらく各分野に精通した方が読むと事実と異なったり、違和感を覚えるシーンがあるやもしれません。そこは私の勉強不足であります。可能な限り調べて執筆したのですが、これらが限界でした。
読んでいてお分かりと思われますが、今作の日本と自衛隊はいわゆる無双をしていません。外交だけは結果的に無敗となりましたが、一方的にたたくことは避けました。
他の作品を非難するつもりはありませんが、日本が転移したり、自衛隊が異世界に行くとそうした話になりやすいので、二番煎じよりはオンリーワンにしたいとして異地社会は生まれました。
これだけは言えますが、全てを通して作品を書いている時は楽しい以外の感情はありませんでした。
最終話は必ずこの内容と決めており、その布石として手記を書いていることを散りばめておきました。それ故にタイトルである『陸上の渚』は最終話を除いて一切記しておらず、最終話でのタイトル回収としました。
なぜタイトルを『陸上の渚』としたのかは、最終話で書いてあるその通りです。
さて、前述したように今話を持って第1部が完となります。
つまり第2部を考えております。
これは次に進むには年代を進めなければならないためと、区切りとして日本が異地社会に定着するころまでと決めていました。
イメージで言えば第1部はアニメ1期で、第2部はアニメ2期または劇場版な感じでしょうか。
元々空飛ぶ現象がある星を舞台にしたのは、護衛艦や戦闘機を浮遊させたいからでした。
ですがいくら技術を手にしても、浮かすには年単位の時間が必要なので一端ここで止める必要があった次第です。
構想としましては第2部にして第4章として行く方針です。
第1部から第2部は何年の時差があるのか、誰が主人公として動くのかは投稿を待って頂けたらと思います。
作者としましては作中で広げたふろしきの大半は畳むことが出来たかと思います。
例外として作中の72話『ヘッドハンティング』で出ていたチャリオスなどの布石を回収していないのがありますが、それは意図的なものです。第2部で回収する予定なので忘れたわけではありませんのでご安心ください。
ただ、すぐに第2部に進むことはせず、外伝のような形で日本が国土転移した直後からの地球を描き、リクエストがあれば『if』や後日談的なある人やある分野の話を描きたいと思います。
例えば国家承認されなかった日本のその後とか、農奴政策が決定したその後とかですね。
特にリクエストがなければ地球のその後だけに留めたいと思います。
少なくともしばらくは第2部は書かないつもりです。
出来れば筆休めとして別の作品を書きたいですね。
良ければ感想、レビュー、宣伝等をしていただけると嬉しいです。
この新型の感染症による未曾有のステイホーム生活を強いられる中で、ほんの少しでも今作が娯楽として皆様のお役に立てれば幸いです。
そしてまさか作中と現実で総理が同時期に辞任表明するとは驚きました。未曾有の国難の中、国家のため尽力していただきお疲れさまでした。
作中でも書きましたように、絶望が迫っても希望に転じることはあります。
絶望にだけに囚われず、少しでも希望を一人でも多く掴めることを心より願っております。
もっと書きたいことはありますが、長くなりますので以上となります。
これからも『陸上の渚』をどうぞよろしくお願いいたします。
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