若者たちのその後その4

この外伝も大詰めに近づきました。

外伝の中で最も印象深いのが最後に残った「バグダ」という方は多いかもしれません。


ひだまりの国はあまり天才を生み出さない国であり、規律と空気を読む国民性のため、彼のような変人には少し厳しい環境かもしれません。

事実、彼は歴史的には何か名を残したという形跡はありません。


では彼のその後はどうだったのか?

追跡していきましょう。

まず、彼を危険視したひだまりの人々は多くいました。


それは、冗談で彼が危険だと話す人たちもいましたが、中には本当に危険分子だと警戒した者も少なからずいました。

彼自身はひだまりの国の大功労者であり、敵ではありません。


また、彼には多くの仲間がいましたので彼を敵視する者は少なかったようです。

しかし、敵ではないから味方かというとそう甘い話でも簡単な話でもありません。

バグダの作戦はとても奇抜で効果的でしたが、それだけにもし彼がそれを味方に向けてきたらという恐怖を持つ者は多くいました。


そして、彼自身かつて敵味方問わず絨毯爆撃のような情報戦を行った実績があるのでその心配は決して妄想や杞憂ではなかったのです。

そこで、敵味方入り乱れてバグダの処遇については議論がありましたが、一つの結論が出ました。


それは、とある役所の情報分野の責任者という形で首輪をつけるという処置でした。

彼は表立って悪いことはしていませんし、その意識も希薄でしたがそういうことをさせないように監視するという意味と、今まで同様情報戦でひだまりの国の為に活躍してもらうという思惑を両方叶えるという点でこの処置に決まったのでした。


かなり美化した言い方をすると、これはZガンダムのアムロ・レイの処置と似ていました。

彼自身を監視しつつ、何かの時には役立たせようという「国家のエゴだよ!」という処置でした。


このような扱いを受けたバグダはどんな気持ちだったのか、そして彼のその後については次回のお話でお伝えすることにしましょう。


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