メディア改革その20
今まで触れる事すらタブーの空気が強く漂っていた「スパイ防止法」
この点で澱んだ発言を強いようとする政治家たちに若手官僚は強烈な一撃を叩きつけます。
「スパイ防止法がダメなら、先ほどお話した警察の介入とメディアの監視、保護も撤回しましょうか?今の世界情勢と世論と政治情勢を考えたらどうするのが最善か?もうお分かりかと思いますが・・・」
つまりこれは若手官僚たちの恫喝です。
最初に指摘したのは国際情勢、この場合超大国ソーラー連邦の威光にあなた方政治家たちは逆らうのか、という恫喝です。
そして次に世論を上げました。
この時期になるとSNSの言論の方がオールドメディアと言われる新聞やテレビよりはるかに強い状況でした。
それは政治家たちもよく理解していて、選挙区での票割りなども、以前のようなオールドメディアのいうことを鵜呑みにするのではなく、独自の調査で事実を知るという変化が起きていました。
そして、最後の政治情勢というのは既にガチス、デンゲルの議員たちはあらかた力を失っていました。
先ほど述べた、親ソーラー派やひだまり派がすでに多数を占めていたため、スパイ防止法に反対するというのは勝組から負け組に行くことを宣伝するようなものでした。
政治家もまた、己の身がかわいいのです。
かつてガチスやデンゲルに縁のあった者たちももはや便宜を謀る危険を冒す者はいなかったのです。
こうして、政治家たちの最後の抵抗も若手官僚たちの熱意ある説得により瓦解し、メディアへの保護、監視に関する法律とスパイ防止法は成立することになりました。
国家レベルで見た場合、ひだまりの敵はガチスとデンゲルでしたが、ひだまりの民の視点で見た時、真の敵はオールドメディアの中のひだまりの民を見下し、支配しようともくろんだ上級国民たちだったのかもしれません。
とりわけコウメイや若き6人組にとっては偽の情報と不当な圧力と歪んだ政治力によって散々苦しめられてきたまさに「敵」でした。
そして、彼らはついにこの巨大な組織、オールドメディアに勝利したのです!!!
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