メディア改革その6
ひだまりの国に多大な影響と悪意を持っていたガチス、デンゲルの勢いは止まりました。
しかし、その残滓は政治、メディア、教育、司法などに依然として残っていました。
前回お話した通り、メディアがガチスやデンゲルに対して明らかにバランスを欠いた表現は少なくなりました。
しかし、彼らの支配欲とひだまりに対する負の感情は残ったままでした。
そして、国際情勢の変化によりソーラー連邦はひだまりの国にあるガチス、デンゲルの影響を無くすように強く働き掛けてきたのです。
このお話、外交交渉、あるいは超大国の圧力について、ひだまり派の中にもいろんな意見がありました。
正論としては、「例え友好国といえどひだまりの国の外交や内政に口をツッコミすぎるのはおかしいのではないか!やりすぎではないか!!」
という意見がひだまりの官僚たちから多く出されました。
コウメイやヒキコモリーヌ、若き6人組もその意見が正論だと受け取っていました。
しかし彼らの多くはガチスやデンゲルといままで戦ってきました。
武器を使う戦争こそしていないものの生活、人生、命を張って今まで戦ってきたのです。
当初は圧力を加えることで自主的にメディアの生まれ変わりという目標を実現する計画でしたが、どうもメディアに反省と自浄作用は期待できない!
これがコウメイたちの偽らざる総意でした。
ちなみにひだまりの民の問題ということであまり意見を出さなかったデンゲル人テレスですが、彼は自分の同胞たちのダメな思考回路を骨身に沁みて理解していました。
そして、その影響をもろに受けたひだまりのメディアが自浄作用で良くなるという見解は実に甘い考えだと心の中で確信していました。
話を元に戻しますが、確かにソーラー連邦からの圧力に抵抗感があるというひだまりの官僚たちの気持ちは分かるが、今の状況を見るにこの流れを利用した方がひだまりの国益になるのではないか、コウメイはそう思いました。
そして、いままで共に戦ってきた仲間たちに状況の説明と彼の考えを伝え、仲間たちも納得しました。
実は仲間たちも多かれ少なかれ、メディアについては不満が鬱積し、大人の対応で我慢していましたが、それも限界に来ていたようです。
次回はメディアにさらなる圧力が加わります。
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