ひだまり奪還の狼煙その6
それぞれの地域で地域の若手官僚たちの会議が開かれていました。
ある所は会議室で、あるところはSNSで、あるところは秘密の電脳空間で、このあたりの政治との距離感や守秘義務などの問題について、多くの若手官僚たちは良く理解していたので、問題を起こさない工夫をいくつか施していました。
問題点自体はシンプルで、素人の議員候補やその支持者たちをどうやって援助するか、それだけです。
でも、経験のない素人からすると何をしたらいいかが分からないというのが一番たちが悪い問題です。
考えても、素人なのでうまくいくか分かりません。
場合によってはやらない方がいい手段というのも沢山あります。
なので、迷っていました。
中にはチャレンジ精神が大事と無茶な行動をとった若者もいましたが、ひだまりの国の公職選挙法に引っかかって大変なことになった事例もありました。
そして、選挙というのは新人に厳しくできており、そうした失敗は対立する候補者を通じて懇意のマスコミに話が伝わり、大々的に報道されるという流れが出来ていました。
こうした流れは明らかに若手官僚たちの望むシナリオではありませんでした。
そこで、主に商工会を間に立てて、そうした問題を抱える議員たちの側の人間と接触することをまず進めることが話し合われました。
その上で、まずは若手官僚たちの考えや提案や懸念を新人議員の側に伝えることが決められました。
少し時間が経ち、多少は新人議員側にも改善の余地が見られましたが、まだ問題を克服するには十分ではありませんでした。
正直なところ、人を通してのアドバイスだけでは空気があまり伝わらないという状態でした。
若手官僚たちは頭を抱えていましたが、その時思わぬところから援助の手が差し伸べられようとしていました。
その相手とはいかなる勢力か?
次回に続きます。
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