ひだまり奪還の狼煙その5
地方選挙前半戦、ガチスとデンゲルの弱体化によって明らかに民意の空気は変わっていました。
沢山の新人候補者、テレビや新聞の論調の変化やそれに対する人々の不信と疑念の目、今まで楽に選挙戦を戦ってきたガチスとデンゲルの息のかかった議員にもその逆風は感じられたようです。
と言っても選挙というものはやってみて、最後の結果が見えるまでは勝負は分かりません。
それは現職の議員も新人も同じでした。
初めのうち、ひだまり側は楽観的でしたがそれは単に情報からくる雰囲気であり、まだ数字や結果が出ていたわけではありません。
少し経つと問題点も明らかになってきました。
若い連中が勢いで立候補したはいいが、選挙経験者が少ないためにいろいろな面で準備不足や素人ゆえの問題が浮き彫りになりました。
そうした問題が地元の若手官僚たちの中で問題点として認識されたのは選挙戦も中盤にさしかかってからでした。
しかし、それでもこの事は画期的な事でした。
若い連中は問題が見つかるとSNSでその問題と解決策や意見を募集し、それに対しての反応があったことで宣伝効果と改善効果の両方を得ることが出来たのです。
そして、それをそれぞれの若手官僚たちが見ることで情報や問題点を理解し、会議をする運びとなったのです。
もしこれが若手のいない組織だった場合、問題点はそのままほっとかれて選挙戦は終わり、大敗北したでしょう。
もしそうなったら今まで参加した若者たちの士気と自信を失わせ、離脱する者も多数出た可能性が高かったと考えられます。
とにかく、選挙戦の中盤でひだまり側にあらゆる問題点が集められ、それをSNSと各地方における会議という形で解決するための方策を考え、決める機会が与えられました。
選挙運動に対して素人の若者たち、オタクたちは巻き返しが出来るのでしょうか。
それは次回のお話で見えてくるでしょう。
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