ひだまりの民の勝利報告?その11
さて、この会議も大詰めに近づいてきました。
ガチスの情報戦線に張り付いていた6人組のうちの女性3人の仲間たち、彼女たちの部隊の内、とりあえず2割をひだまりの地方議員の発掘、及び応援の回すことが話し合いでまず決まりました。
そして、状況に応じて増減するということにすると決めましたが、この作戦の末期には約7割がひだまりの国の人々に対しての情報の拡散と援護に回ることになります。
もともと6人組は自分たちの住むひだまりが外国勢力に乗っ取られ、その勢いの余波ではじき出された人々です。
ガチスの影響がひだまりから遠ざかれば自分たちの安全がそれだけ担保されるわけで、わざわざガチスの領域にケンカを売るような気はほとんどありませんでした。
もっとも変わり者のバグダと潔癖症のオーベルは少し怪しい面も在りますが・・・
こうして、バグダとテレスによる勝利報告から始まったこの会議は、今までとは大幅に方針を転換することを決めることで終わりを迎えようとしていました。
会議が終了し、6人組が先に帰ります。
残った3人、ヒキコモリーヌとコウメイとテレスはまだ別の話が残っていました。
ヒキコモリーヌが問題点を指摘します。
「6人組と彼らの仲間たちに対しての方針はいいとして、若手官僚たちとの話し合いをするべきか、するとしてどう話をきりだすか、これは難しいわね」
テレスはそれを受けて発言します。
「ガチスとデンゲルのスパイが若手官僚たちの中にいるとなるといろいろ対策を練る必要があるのでは」
この話の流れを受けて普段は慎重派のコウメイが意外な事をいいました。
「確かにお二人の御懸念はごもっともだと私も思います、がしかし・・・」
「正直私は細かい対策を行っても思ったほどの効果もなく、またアイデアもないのではと考えています」
「むしろここは細かい懸念をまとめて吹き飛ばす勢いで方針を転換し、敵が対策を打っても問題にならないような仕方で事を進めるのが得策ではないかと考えています」
「兵は迅速をたっとぶともいいます、ここは破竹の勢いで攻めてみてはと思います」
コウメイのいう「破竹の勢い」とは何を意味するのか。
次回に続きます。
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