スパイ!スパイ!!スパイ!!!

ひだまりの若手官僚たちはスパイについて話し合うことにしました。

今まではガチスやデンゲル、あるいはソーラー連邦のスパイ、あるいは彼らに忖度するひだまりの民のスパイにいいようにやられていましたが、今度は反撃の機会とばかりに会議室内は見えない熱意に包まれていました。


まず、ひだまりの若手官僚の中からあえてスパイを演じる人間を用意することにしました。


具体的な行動として、国内の各省庁やメディアなどに存在するスパイの情報を正確にガチスの工作員に伝え、信用を得る形でスパイとして認識してもらうという段取りです。


これはSNSでの噂やガチスやデンゲルの工作員が流す情報よりもさらに精度の高い情報を主に各省庁から集め、かつその情報を流しても大局に影響せず、しかし秘密事項のような貴重に感じる事柄を伝えるという芸の細かさでした。


次のアイデアとして、ガチスやデンゲルのダブルスパイの必要性も議論されました。

この手の話はお人よしで経験のないひだまりの官僚よりも、テレスたちデンゲル人の方が数段能力が上です。


若手官僚の中でも頭が切れ、かつ柔軟な発想を持つことを苦にしない人材とデンゲル人でグループを作り、スパイ天国のひだまりの現状を逆手に取る計画を立てます。


具体的には既にひだまりの上級国民から流されている情報に僅かの付加価値を付けた情報を柔軟な発想を持ったり、口が軽かったり、フレンドリーなガチス、デンゲルの工作員を見繕い、情報の交流と有効度を上げるという方法を取ります。


そうしていくうちにこちらは損失の少ない情報を与え続け、かつガチスやデンゲルの喜びそうな情報を与えながら、反対にガチスやデンゲルの現状を彼らから聞き出すというこれまた芸の細かい計画でした。


さらにトリプルとして、現時点でガチスに与するひだまりの上級国民や上級官僚にガチスが喜びそうな、それでいて正確ではない情報や、正しくても物事の本質からは外れた情報を流し、ガチスに対して判断ミスをさせる狙いを込めた計画も行うことになりました。


仮にガチスやデンゲルがその情報を偽の情報と判断した場合でも、ひだまりを売る連中と仲たがいさせることが出来る合理的な作戦でした。

さて、スパイの話はまだ続きますが、次回は少し視点を変えて昔ばなしをしたいと思います。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る