ひだまりの国の若手官僚の計画

6人組とヒキコモリーヌとテレス、そしてコウメイらが話し合った作戦、アイデアについての検討が官僚たちの集まる「アイドル同好会」という集まりで披露されました。


最初にその概要をヒキコモリーヌたちから聞かされた若手のエリート官僚たちの反応は???でした。

しかし、コウメイの目的と注意点を再度説明されるとさすがエリート、要点はしっかり掴んでいました。


こうなると官僚というのは実に優秀で頼もしい存在です。

目標とその流れを大まかに提示すれば、それを実現するためのある意味戦術的な提案はポンポン出てきます。


ガチスのAIによる測定方法に関する情報の収集は外務省と総務省が、その解析は防衛省と法務省やその内局の警察出身の官僚たちの協力で行うことが決まりました。

もちろん、民間のヒキコモリーヌや6人組のグループたちも役に立ちそうな情報を伝えることになります。


出来れば、他の国のように情報部があったり、かつて第二次世界大戦中のイギリスのように国家規模の多種多様な人材を集めて収集、分析が出来ればなおよかったのですが、ひだまりの国は遠い昔の敗戦以来、こうした情報組織をソーラー連邦に頼り切っていたため、今の状態では望み薄でした。


しかしひだまりの官僚組織にも利点がありました。

それは、案件の決断や決定に関しては年寄りたちの発言力が強いため、若手に権限や影響力が薄い物の、決まった後の実行部隊としては若者たちの独壇場であり、年寄りたちが知らない事、若者たちの裁量に事実上委ねられていることが多くありました。


簡単な表現で言えば、現場で隠れていろいろ出来る、というわけです。

彼らの中には多忙な者もいましたが、一方で比較的時間のある者も多くいました。

それぞれが余る能力、足りない能力を把握して、チームワークで目標に向かう、そうした能力ではひだまりの民はガチスやデンゲル、そしてソーラー連邦にも負けない実力がありました。


それと、確かにひだまりの民には情報部がありませんでしたが、事ここに至ってはスパイの必要性を痛感せざるを得なくなったため、彼らはその点についても話し合うことにしました。


次回はスパイの話諸々です。


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