テレビ放映戦国大名総選挙その76 織田信長
いままで、戦国時代の朝廷、幕府、宗教という形で紹介してきました。
まだ、宗教についてはキリスト教が残っていますが、これは後で書こうと思います。
実はここまでいろいろ説明したのには理由があります。
それはこれらのお話が現代でも当てはまるということを読者の皆様に考えてほしいと思ったからです。
まず、朝廷ですが明治から第二次大戦終結までの時期を除いて今と戦国時代の朝廷は権威の存在であり、権力の存在ではないという点でよく似ています。
大名や公家や影響力のある僧侶や領主から見れば、権威として尊崇の対象でした。
しかし、政治権力や司法や行政という観点で見た場合ほとんど影響のない存在でした。
また、大多数の領民にしても朝廷というのはぼんやりした憧れの存在か、あるいは日常生活で良くも悪くもほとんど影響しない、あるいは気にしない存在だったのかもしれません。
織田信長がそうした朝廷とほとんどトラブルがなかったというのはある意味で自然な成り行きでした。
(一部領地の問題でもめたこともあったようですがお互い大人の対応ををしたようです)
つまり、権威の源である朝廷と権力行使者の信長の関係は、今の天皇や皇室と司法行政立法の三権と同じような問題のない関係だったと言えるでしょう。
それに対して、室町幕府ですが幕府創設から相当時間がたっていたためいろいろガタが来ていたようです。
それは、権力を行使する点で力が足りなかったり、領民の側で不満や不信があったことからも明らかです。
詳しく指摘するなら、大名や領主や寺社との領地や税に関するもめごとに対して、警察のような仕切る能力も調停をする裁判所の能力もかなり手薄になっていたのではと思います。
そして、各地の一族や寺社が領土や家督などでもめることになれば、当然治安が悪くなります。
そうなれば、領民の生活は悪くなります。
軍事行動やもめごとが増えれば当然そのための軍役や税負担も増えることになります。
そして領民に負担が増えれば領民もまた幕府や領主や寺社と言った今でいう上級国民に対して不満を持つのは自然かつ当然でしょう。
こうした悪循環を防ぐためにはまず室町幕府がきちんとして軍事、行政能力をしっかり整えて公正な政治を行うべきなのですが、既に説明した通りその能力も意欲もありませんでした。
今の政府はどうでしょうか。
公正な政治を行う意欲はあるでしょうか。
法を執行する点で無力化してないでしょうか。
私個人は今はそれほどひどいとは思いません。
ですが、今政府や役人さん達が油断しているととんでもないことが起きるかもしれないという危惧はあります。
その点については次にお話したいと思います。
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