2つのピースに欠陥はないか?

読者の方々の中には話がうますぎて怪しくないか、そう思う方もいるかも知れません。

フウイも若干というか、かなり浮かれていたみたいですが、実はそのような警戒感も持っていました。


なにしろツイッターは怪しい情報があふれるほどにあります。

お金儲けの話、踏むと危ないアカウント、特定の怪しい思想、いろんな意味で怪しい人達、フウイのようなタイプが警戒するなという方が無理というものです。


とはいえ、フウイはそれら上記の怪しい情報と今回の情報の違いも明確に見極めていました。

彼の視点はこうです。


「まずお金の話が一切出てこない、この手の話は手付金とかがセットなのが一般的だがそれを示唆するものすらない」

他にも、「フウイに何か行動を促す提案がされていない、またここで触れた人物や団体は騙すにはあまりにも大物でリスクも高い」


さらに、「あくまで情報と状況についての説明であって怪しい話特有の今やらないとチャンスがなくなりますよ的なあおりがない」

そして、最後の文章に、○○様の考えと違うかもしれないので聞き流してもらってもOK的な表現が書かれていました。


フウイは結論として、これはあくまで貴重な情報として捉えるべきである、と結論づけました。

では、その情報にたいしてフウイはどう反応するのでしょうか。


直接的な策、兵法上「上策」と思えるのは直接関係者に提案するという方法でした。

ただ、フウイはその方法はとりませんでした。

理由は、まだ時が熟していないのと、もし失敗した場合、同じ選択肢を取ってもらう事がとても困難に思えたからです。


次に「中策」として、ツイッターなどでこの情報の公開できる部分、利用できる部分を紹介して、関係者のコンセンサスを得るという手法です。

この方法は直接の関係者にメッセージが届くまで時間がかかりますが、よりポジティブな形で情報や提案が伝わる可能性が高まります。


「下策」としてはこのまま情報を隠蔽して今まで通りの方針で行くというのがあります。

しかし、こうした可能性の高い情報をいちいち疑っていたら何も出来なくなるという欠点があります。


フウイはこの情報を基本的には高く評価しつつ、万が一の場合でも対応がしやすい中策をとり情報を出しつつ、注意深く時節を見守ることに決めました。

とはいえ、この情報の影響で大きく変わったことがあります。


それは、コモロウの書いている小説の紹介を以前よりも堂々と自信をもって宣伝するようになったことです。

では、ツイッター上での宣伝についての変化などについて次の章で見てみましょう。


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