第85話 ひだまりの民の平和ボケ

テレスの率いるデンゲル穏健派が情報を丁寧に繰り出す一方、ひだまりの民の

メディア関係者は浮かれていました。

彼らの言葉を借りれば「デンゲル人恐れるに足らず、彼らは劣等民族だ」

ヒキコモリーヌは戒めました。


「まだ攻勢は始まったばかりなのに何を浮かれているのですか、そんなことでは足元をすくわれてしまいますよ」

彼女が気になった点は他にもありました。


ひだまり派で血気盛んなことを言っている連中ほど、あとから参入してきたいわば「苦労を知らない新参者たち」でした。

彼女はテレスに相談しました。


テレスは「それは良くないことです、すぐに考え方を変えないと大変です」と注意しました。

彼女はひだまりの仲間たちに引き締めるように言いましたが、皆浮かれていて聞く耳を持ちません。


もっとも信頼していた人々でさえ楽観的で浮かれている有様でした。

こうして、無駄に月日が流れました。

ひだまりの民が浮かれているときそれは起きました。


海外でひだまりの民によるデンゲル人迫害のニュースが怒涛の如く流れてきたのです。


ヒキコモリーヌとテレスは口々にしまった、と後悔しました。

デンゲル人の反攻とひだまりの民の醜態が明らかになっていきます。その話は次の章にて。

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