第11話 批判をうけたら?いろは歌の教え
祭り之介は引き続き島津義弘の祖父日新公(島津忠良)のいろは歌を読んでいました。
彼は「コモロウ」とのチャットでいつも自分の意見が否定され、言いくるめられていることについて穏やかならざる心境でした。
そんな時104ページ目が目に付きます。
「誹るにも 2つあるべし 大方は 主人の為に なるものとしれ」意味は人のことを非難するにも二通りあるのです、人を悪く言う悪口と、相手の非をいさめる諫言というものです。
そのいずれの場合もまず心で受け止め。自分の為になるものと考え。反省するようにした方が良いというあおりが多いネット社会において金言のようなアドバイスでした。
この助言の面白い点はただの悪口の場合でも一呼吸おいて考え反省するという冷静な点です。
このアドバイスを見て祭り之介は「コモロウ」のアドバイスが実はありがたいのだという風に意識を変化させたのでした。
そして、コモロウからさらにアドバイスをもらい良い方向へ進めるようにと心に決めたのでした。
コモロウはネットの中の人の機微、とりわけマイナス感情に敏感でした。
NHKの大河ドラマは時代遅れ、ネットの噂では招致に莫大な費用がかかり、接待について良からぬも聞いた。真偽のほどはともかく大河にこだわるのはどう見ても割に合わないと考えていました。
そのことをコモロウはフウイにぶつけてみます。
それに対しフウイの答えは拍子抜けするようなものでした。
大河誘致するのではなく大河誘致運動をするんだよ。
この答えにはコモロウもあきれるしかありません。
それにぶっちゃけ筆者としても題名詐欺になってしまい大いに困ります。
フウイは涼しげな顔で答えます。(ようにコモロウには感じた)
確かに今までのやり方で誘致すれば金もかかるし成果も乏しい。
言いたくないがオリンピックと同じに始まる前にケチが付く可能性もある。
でもネットを主戦場にした誘致運動なら話は違ってくる。
NHKに関心のある、あるいはNHKの話題が大好物のネット民は固く見ても3割はいるだろう。
そのくらい大きな声が上がればNHKもむげにはできない。
敵にすれば恐ろしく味方にすれば頼りない、というネットの評判はこの運動以降時代を変える象徴として語り告げられるようになる。
フウイらしくない大法螺のような話にコモロウは異議を唱えます。
「ネットの猛者たちがそんな風に動くのかしら」フウイはまたも涼しげに言います。
島津でも立花でもいいが、このドラマを今のNHKに放映してもらう意味を理解していればネットの連中は助太刀してくれるんじゃないかな。
まあ大それたことだし人生1度くらい大きなことを狙ってもいいんじゃないかな。
まあ、旗頭なり錦の御旗は必要だろうね。
コモロウから見てそれはとても楽しそうな雰囲気だったが何故かは想像つかないようでした。
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