第13話 宇都志(うつし)の秘密
「
「はて、われに直々の相談とは、・・・」
「浅間の戦いの後始末のことよ。あれは、忘れようとしても、忘れられるものではない。そう、あの時、お主の子、
浅間の戦いでウノ屋形は、灰となってすべてが焼き尽くされたが、高志のタマツミ屋形は、そのまま、戦禍を免れていた。
「あの後、
「だが、各地の
「そのことは、われも聞き及んでおります。」
「だが、
「あの戦いは、遠い先祖の
「われも、思い出したくない影を背負って生きております。ヒカネの君とは、
「実はな、あのオオホヒの神壺だ。」
「えっ。」
「だがな、お前たちが瀬戸の海に向かって、しばらくしての頃、ウノの里の焼け跡から「オオホヒの
「えぇっ。」
「まあ、落ち着いて、話を聞いてくれ。われは、すぐに、諏訪のカカ神トメのもとに
「安心せよ。
綿津見の表情から、険しさが亡くなった。
「いや、
「だが、忘れてはならないことは、先の浅間の
「クロオシと「オオホヒの神壺」は、
「次の世に、この「火の掟」を封印すべきは、宇都志の世継ぎの務めである。」
「わが長男の
今、初めて、
「世継ぎ、
と、
祝った。
「世継ぎの
「
「
再び、
「そこで、
「ありがたきかな。
「われらワタツミは、
「
天之常立神は、うなずきながら聞いていたが、つい、口を挟んだ。
「あとの二人は、娘と息子であったな。」
「ありがたきかな。娘のヨシ姫は、
「おお、そうであったか。ヨシ姫は
「
「あい分かった。
帰りの道は、再び、
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