偽中国語の「段階」

 以上を踏まえて、偽中国語にはどのような段階があるのか少し整理してみた。「今日私は学校に行く」という文を偽中国語に翻訳してみよう。


 ●第一段階 ただ平仮名を抜く。


 今日私学校行。


 やはり偽中国語感が薄いと言わざるをえない。これだと手抜き感すらあるので、もう一ひねりしてみよう。


 ●第二段階 一部の語彙を中国語っぽくする


 今日我学校行。


 語順はそのままだが、「私」を「我」に変えたおかげで大分中国語っぽくなった。しかし語順は依然として日本語のままである。


 ●第三段階 語順も入れ替える。


 今日我行学校。


 これだと完全にただの中国語の方言である(苦笑)

 日本人の皆さんに聞きたいのだが、漢文の授業さえ受けていればこういう文をパッと書けるだろうか?


 ●第四段階 新聞の見出しのように名詞を並べてみる


 (我、)今日登校。/(我、)本日登校。


 これなら名詞が並んでいるだけなので頭に意味が入ってきやすい。

 個人的には一番偽中国語感があるのはこの第四段階のものなのでは、と思う。


追記:中国語では「登校」という言葉はあまり一般的ではないので分かりづらい、という意見があった。


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