第12話 シロ先輩と初めてのお風呂

 落ち着け落ち着け。煩悩退散!


 風呂場にて私は理性と戦っていた。


 鼻歌を歌いながら湯船の中で私を後ろから抱き締めるシロ先輩。これだけ聞けば現在私がどれだけヤバい状態にあるかわかるだろう。


 そう。私はただ今シロ先輩と一緒にお風呂に入ってます。



 今日は私の家に初めてシロ先輩がお泊まりにきた。


 本来ならば母も家にいたはずだが、シロ先輩に挨拶するやいなや温泉旅行に行くと言って家を出ていってしまった。ゆえに家にいるのは私とシロ先輩だけ。つまり同じ屋根の下で一晩中ふたりきり。


 それだけでも理性が降参の旗をあげてるのに、シロ先輩はなんと私をお風呂に誘ったのだ!


 さすがに断ろうとしたけど悲しそうな顔をしたシロ先輩には勝てなかったよ。


 そんなわけで一緒にお風呂に入ってるわけだけど、さっきからムラムラしすぎてヤバい。


 シロ先輩の裸体はそれはもう芸術的としか言いようがなかった。


 キュッと引き締まったくびれ。形のいいおっぱい。その先端には桜色の乳首。アソコの毛はきれいに整えられており、全体としてシロ先輩の裸には大人のエロスが凝縮されていた。


 対する私は寸胴、絶壁、乳首はまあそこそこピンクで、アソコはツルツルの子ども体型。比較するだにおこがましい。どうして私の成長は途中で止まってしまったのだろうか……。


 私が内心落ち込んでいると、私の背中の重圧が増え、ニュッとシロ先輩の美しい顔が私の首の後ろから出てきた。。


「ってシロ先輩なにやってるんですか!?」


 顔が、顔が近い!


「みいちゃんがなんだか落ち込んでるように見えたから。みいちゃん私のおっぱい好きでしょ?」

「確かに大好きですけど私の最後の砦を壊そうとしないでください」

「?」


 まったくこの人は私の理性をどれだけ試せば気がすむのだろうか。


「それでどうしてみいちゃんは落ち込んでたのかしら?」

「自分の子ども体型に嫌気がさしちゃって……」


 私がそう言うと、シロ先輩の手のひらが私の肩から腕、おなか、太ももの順番に撫で回していって――


「シロ先輩……?」

「私みいちゃんの体好きだけどね。絹のような肌触りにハリのあるお肌。食べちゃいたいくらいだわ」


 シロ先輩が舌なめずりしたのが見えた。あれ、私もしかしてこれからシロ先輩に補食されちゃう……?


「なんてね。ごめんなさいみいちゃん。気持ち悪かったでしょ?」

「そんなことは――」

「気を遣わなくていいのよ。今のは完全にセクハラだもの。みいちゃんも嫌なら嫌とはっきり言った方がいいわよ。じゃ、先に上がらせてもらうわね」


 そう言い残しシロ先輩は風呂場から出ていった。


 別に嫌じゃなかったんだけどなぁ。


 まさかの寸止めで我慢の限界に達していた私は、ひとりになったのをいいことに性欲を発散(意味深)してから風呂場をあとにしたのだった。


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