あとがき

 えぇと、この話のテーマはトランスジェンダーです。なので、いくつか書きたいことがあります。なので、わたしの小説にしては珍しく、この様な後書きを書かせてもらうことにします。

 まず、わたしの周りにはトランスジェンダーとカミングアウトをしている人はいません。この様な表現をしたのは、カミングアウトをしていないだけでトランスジェンダーの方がいるかもしれないからです。

 また、この小説を書くにあたり、本来なら取材などを少しでも行うべきなのかもしれません。ただ、そのような方とどこで知り合えるのか分からなかったため、全て、わたしの頭の中で作り上げました。なので、もし、トランスジェンダーの方が読まれて不快に思われた場合は謝罪致します。申し訳ございません。

 ただ、これは一人のシスジェンダー(心と身体の性が一致している人)が書いたフィクションだと思って多めに見てもらえれば助かります。


 さて、現在の日本ではLGBTに代表される性的少数者(個人的にこの表現は使いたくないので、以下は性的多様性、という言葉を使用します)はカミングアウトをしづらい社会だと思います。

 LGBT以外にも、恋愛感情を抱かないエイセクシャル、恋愛感情はあるけれども性的欲求がないノンセクシャル、男性と女性の両方の身体の特徴を持つインターセックスなどなど、性的多様性に関しては本当に、数えきれないほどの種類があります。

 なので、皆様の周りにももしかしたら、こういった方々がいるかもしれません。もし、カミングアウトをされたとき、最初は作中のリュウ君みたいに驚くことでしょう。でも、その相手は勇気を出して、あなたを信頼してカミングアウトをしたはずです。だから、すぐにでなくてもいいです。相手を受け入れてあげてください。

 よく考えてください。カミングアウトをする前と後。その相手は何か変わりますか?変わりませんよね?だから、それも1つの個性だと思って受け入れましょう。


 何故、わざわざこのようなことを書いたか、というと、わたしは性的多様性の方々が社会に普通に受け入れられる、そんな世の中になってほしいと思っているからです。

 今すぐは無理だと思っています。どうしても、嫌悪感を抱く人たちはいるでしょうし。けれど、少しでも受け入れられる人が増えてくれれば、その子供達の世代は偏見が少なくなるのではないでしょうか?

 わたしはいつか、どんな性的指向を持っていても、どんな性自認であろうとも、受け入れられる、そんな社会を望んでいます。


 拙い文章でしたが、少しでも心が動いてくれると嬉しいです。

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心と身体の間で 星成和貴 @Hoshinari

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