あとあがき

 初めてこの作品に着手したのは、6年前くらいになります。伊勢神宮の式年遷宮の準備を見に行くために伊勢へと経つ直前に、北日本文学賞に応募するため、30枚の作品として書いたのが始まりでした。

 その後何度か直してこのような形になりました。

 私の通っていた高校は、私がいた時点で「34期」なんて呼ばれていたくらいで、校舎もぼろぼろで(のちにあった人に「その高校、学生時代の友達も行ってたって言ってましたよ。校舎がぼろぼろで、配置が変だったって言ってました」なんて言われてしまうくらい…)、落ち着いた生徒が多い感じの学校だったと思います。

 私としては、新品でぴかぴかの校舎よりもそれくらい風情があるほうが落ち着けました。おそらく図書館の本なんかも、34年間存在しているものもあったことでしょう。

 メタセコイアがたくさん植えてあって、なぜかカラマツがあったりして、キジバトがいて(当時はそれほど好きでもなかったのですが)、カラスが髪の毛の薄い先生をからかっていたりなど、片田舎にあり私は好きでした。今まで過ごした学校の中で一番好きだったのは、間違いなく高校です。

 当時文芸同好会にも入っていたのですが(だからそれっぽい話が多いですが特に特定の誰かをモデルにしたりはしていません)、なかなかカミングアウト(?)できず、クラスの子たちが「文芸ってさ、どういう人たちが活動してるんだろうね?」と隣で言っていても、知らん顔をしていたのでした。

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三十三階からの景色 高田 朔実 @urupicha

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