D51791新たなる旅路

@hero4970

第1話

1970年 新鶴見機関区では蒸気機関車、通称SLと呼ばれる機関車から電車、ディーゼル機関車や電気機関車が忙しそうに働いていた。

しかし、蒸気機関車の仲間達はは他の車両達に比べると少なくなんとも肩身が狭そうだ、しかしそんな中でも彼等は堂々として今日も忙しく働く、私はD51型蒸気機関車の791であり日本全国からもうすぐ蒸気機関車の時代が終わり、電車やディーゼル機関車達に鉄道の歴史のバトンを繋げる者である。最近の仕事はもっぱら高島貨物線の貨物列車を牽引するのが仕事である。ある鉄道好きの人々からはSLは生き物に近い乗り物だと呼ばれよく沿線や機関区には訪れ我々の勇姿を撮る、しかし北海道のC62型蒸気機関車牽引、ニセコ号などと比べるとやはり重連でも無いしどこにでもいるD51牽引の貨物列車はイマイチ人気が出なかった。それでも私は力ある限り毎日走り続けた無限に広がる鉄路と釜の中でごうごうと燃え盛る炎がある限り雨の日であろうも太陽がギラギラと私の身体を照りつける日も走り続けたのである。

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