6.「人」と「人外」の定義《知識》
「人」と「人外」の定義、それは世界共通の認識である。
大雑把に言うと、人間と獣人が「人」、それ以外の知的生命体は全て「人外」だ。
厳密には、
一般的な人間や獣人と同等の寿命を持つ事。
生まれや成り立ちが一般的な人間のものであり、自然の流れに反していない事。
場合によっては、社会的な活動をする事、言葉を使用すること、社会的な活動をすることなども条件に付与されることはあるが、基本的にはこの二点を満たしているかどうか、が判断基準となる。
「人外」に挙げられる存在として、精霊、魔獣、魔物、人工的に生み出された者など多岐に渡り、細かく定義付けされている。
「人」と「人外」のハーフが生まれた場合、大抵人間の特製が強く出るため、「人」の枠に当てはめられる。
逆に、人間や獣人と同じ姿で同じ言葉を話し、社会的な活動もする「人」のような存在であっても、人工的に生み出された者ーー例えば魔法生物などは、「人外」として定義される。
また、魔術を極めた者は不老の域に達する事がままあり、そういった魔術師たちも「人外」と定義される。
「人」と「人外」の定義は共通認識であれど、地域によって扱いは様々だ。「人外」を友と呼ぶ街もあれば、畏敬の念を抱く組織、排他的ないし排除しようとする動きのある国もある。
とはいえ、「人外」はその種類や性質が多岐に渡るため、一概には言えない。
元々この認識は、魔術を研究する者たちが魔術の中で必要とした、学問の世界の中でのみの定義の一つであり、差別などを意図した考えではなかった。
それが一般人に広がり、長い年月を経て世界の常識となってしまった。
何故、「人」と「人外」の定義がこんなにも広がってしまったのか。
それは、この世界では「人外」の存在は数多く、そして身近な存在であるからだ。
今すれ違った者が「人外」だった。そんな日常だからこそ、世界の常識となったのである。
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