第36話 嫉妬

 小学校は、地獄だった。私には、人に好かれる才能というものが決定的に欠けているのだと、突きつけられた気がした。

 でもそれを嘆いたって仕方ないから、私は変わろうと努力した。

 勉強も運動も、皆より上に立てるよう寝る間を惜しんで人の何倍も頑張った。何より、皆に好かれるための努力を怠らなかった。

 皆に平等に優しくして、いつでも笑顔でいて、行事の際には誰よりも多く仕事をこなして、リーダーシップをとって。もともとそういったことが得意だったわけではないから最初は本当に必死だったけど、続けていくうちにそれなりにやれるようになった。

 そしてその頃には、皆の信頼と賞賛も勝ち取っていた。そうやって作り上げてきたのが、今の自分だった。


 だから私は、努力もしないで他人をうらやましがってばかりの人間は嫌いだった。自分の欲しいものを、自分の力でもぎ取ろうともしない人間は嫌いだった。

 神様から与えられたものなんてなくても、私はいつも自分の力で掴み取って、築き上げてきたのだ。懸命に、そうしてきたのだ。


――彼も、そうなのだと思っていた。




 園山さんの家は、私の家とはまるっきり反対方向らしい。登下校の途中にばったり会えたら、と期待していたけれど、その可能性は薄そうだ。

 仲良くなりたいとは思っても、なかなか話す機会が見つからずにいた。おはようだとかばいばいだとか挨拶を交わしたところで、やり取りは一言で終わってしまうし、ちっとも発展しない。入学したばかりの頃は、まったく話したことのない相手にも「名前なに」だとか「どこから来たの」だとか気軽に話しかけることができたのに、中途半端に時間が経ってしまって、さすがにそれは難しくなっていた。


「ねえ明李、昨日の宿題でちょっとわかんないとこがあったんだけど……」

 いつものようにそう言って近づいてきた友達に、私もいつものように鞄からノートを取り出す。

 最初は申し訳なさそうにしていた友達も、私がにっこり笑って「どこ?」と優しく尋ねれば、すぐに表情を解した。

 最近では、宿題が出るたび私を当てにしているらしいのは明らかだった。良い気分はしないが、もちろんその不快感を彼女にぶつける気はない。粟生野明李は、そういうことはしない人間だから。


 さっぱりわからないと言ってくる友達に一から説明するのは面倒だったため、写していいよ、とノートを渡せば、それを期待していたのだろう、その子は嬉しそうに笑って礼を言い、ノートを手に自分の席へ戻っていった。

 それを見送ってから、今日も自分の席でぼうっと外を眺めている園山さんへ目をやる。あの子みたいに、宿題でわからないところがあったので教えてほしいとでも言って、話しかけてみようか、とふと考えた。

 しかし、その考えはすぐに打ち消す。自分で言うのも何だが、きっと園山さんより私のほうが頭は良い。それに、優等生は、わからないところがあったからと言って、簡単に誰かには尋ねたりしないものだ。


 そんなことを考えながら園山さんを眺めていたとき、高須賀くんが彼女の机の脇に立った。なにかのノートを渡しに来たらしい。

 気づいた園山さんは彼を見上げて、にこりと笑う。高須賀くんも笑みを返していた。端から見ていても、その様子はひどく親しげだった。

 やはり付き合っているのだろうか。先日聞いた友達の言葉を思い出して、ぼんやり考える。

「……あ」

 ふっと考えが浮かぶと同時に、喉からも声がこぼれていた。思わず頬杖をついていた顔を持ち上げる。

 そうだ。それを聞いてみればいいのだ。高須賀くんと付き合ってるの、って。まったく話したことのない相手にする質問にしても、不自然ではないはず。実際に気になることでもあるし。この質問なら、一言二言で会話が終わることもないだろう。彼女の返事がどちらであったとしても、きっとそこから会話を膨らますことは出来るはず。

 良いアイデアが浮かんだことで、途端に気持ちが明るくなる。よし、と小さく呟いてから、今度はさていつ話しかけようかと考えを巡らせ始めた。



「園山さん」

 体育の授業が始まる前の空き時間、体操服に着替えて体育館に出てきたところの彼女にそっと近づいて、声を掛けた。

 更衣室でも聞こうと思えば聞けたのだが、周りに人がたくさんいる状況でこういう話をするのは嫌がられるかもしれない、と思って体育館に行くまで我慢した。気遣いも忘れなかったつもりだ。

 いきなり本題に行くのも何だったので

「今日からバスケらしいよー、体育」

 いつも以上ににこやかに言ってみる。しかし返ってきたのは、「そうなんだ」というなんとも素っ気ない相槌だった。予想は出来ていたのでそれほどダメージはなかったけれど。

「園山さん、バスケ好き?」

「あんまり」

「そっか。私は好きだなあ。私ね、これでもバスケ部入ってて」

「ふうん」

「あ、園山さんは何か部活やってる?」

「ううん」

 相変わらず返される言葉はことごとく短い。これ以上続けるとなんだか気持ちが折れてしまいそうだったので、その前に雑談は打ち切ってしまうことにした。

「あっ、あのさ」

 なるべく軽い調子でさらっと尋ねてみる。

「ちょっと気になったんだけど、園山さんって高須賀くんと仲良いよね。もしかして、付き合ってるの?」


 質問に返されたのは、予期せぬ反応だった。

 大きく見開かれた彼女の目が、まっすぐに私を見つめる。その瞬間、ぞっとするほどの嫌な予感がこみ上げた。

「やめて」

 いやに強い語気で言い放たれた言葉に、困惑して「え?」と聞き返す。

 心臓が、ゆるやかに鼓動を速めはじめていた。自分がなにか取り返しのないことをしてしまったのだと、瞬時に理解した。

「そんなことするわけないよ。付き合ったりなんか、するわけない。やめてよ、そういうこと言うの」

「え……だって」

 彼女の目に宿る拒絶があまりに激しくて、私はそれ以上なにも言えなくなった。ただただ困惑していた。そこまで拒絶するほど園山さんが高須賀くんを嫌っているようにはとても見えないし、むしろ彼女が彼をひどく慕っているらしいことは、端から見ていても一目瞭然だったのに。

「ご、ごめん」わけがわからないまま、口走る。指先が震えた。「ごめんね、あの、私」

 続けようとした言葉は、独り言のような調子の園山さんの声に遮られた。

「駿は、家族だもん」

 私に向けてというより、自分に言い聞かせるように、彼女は繰り返す。

「家族なんだから」


 それだけ言うと、彼女は見限るように私の前から立ち去る。

 私は、凍ったようにその場に立ちつくしたままだった。

 彼女からはっきりとした怒りと拒絶を向けられたのだと、その事実が頭の中に染み入っていくと同時に、ようやく感情が追いついてくる。胃がずしりと重さを増した。指先がひどく冷たくて、かすかな震えが止まらない。

 様子がおかしいことに気づいたらしい友達が駆け寄ってきた。

「明李、大丈夫?」

 心配そうに顔を覗き込んでくる。はっとして、急いで笑みを作った。きっと、引きつった不格好な笑顔だった。大丈夫、と答えようとしたけれど、うまく声が出せなかった。

「ねえ、なんか様子が変だったけど……園山さんと何かあった?」

 あわてて首を振ったけれど、彼女は眉を寄せたまま

「なんか、園山さん、きついこと言ってるみたいだったけど」

「違うの」

 彼女の園山さんへの敵意を感じて、私は急いで口を開いた。

「私がちょっと無神経なこと言っちゃって。それだけ。べつにたいしたことじゃないし、園山さんは悪くないから」

 早口に告げて、精一杯に笑ってみせる。それでようやく、友達も安心したようだった。

――家族。

 園山さんが口にしたその単語は、いやにはっきりと耳の奥に残っていた。



 そもそも園山さんは、このクラスに馴染みたいと思っているのだろうか。

 しだいに、そんな考えが頭の中を巡るようになった。

 彼女が、私たちと仲良くなることをそれほど望んでいないということは、よくわかっていたつもりだった。でもその姿勢は、私が考えていたよりもずっと、徹底したものらしかった。彼女は、高須賀くん以外の人間を受け入れる気などないのではないか。そんな考えまで浮かんで、急速に自信が萎んでいった。

 それにきっと、園山さんの私への印象は悪くなった。ゼロからどころか、マイナスからのスタートになってしまった。そう思うと、さらに気持ちが落ち込んできて、泣きたくなった。

 家族。彼女の言葉が頭の中に響く。同時に、先生から聞いた園山さんの家庭についての話を思い出した。きっと、そのことが関係しているのだろうな、とぼんやり思った。だとしたら、それはひどく頑なな意志なのだろう。



 教壇の上に積まれていたプリントを整理している高須賀くんの姿を見つけたとき、思わず私は広げかけたノートも放って立ち上がっていた。

 彼が手にしているのは今日提出の宿題だったプリントだ。そういえば高須賀くんは今日日直だから、先生に職員室まで運ぶよう頼まれたのだろう。

 早足で彼のもとへ歩いていって、「手伝おっか」と声を掛ける。

「どうも」と相変わらず素っ気ない礼が返ってきた。それでも自然と笑みがこぼれていた。

「高須賀くんってさ」

 無造作に積み上げられていたプリントを綺麗に揃えながら、さり気なく切り出した。

「園山さんとは」少し考えて、彼女に尋ねたときとは言い方を変えてみる。

「友達なの?」

 なんだか変な言い回しになってしまったけれど、二度目の失敗をするよりは良いと思った。

 同じようにプリントを揃えながら、高須賀くんは「友達」と私の言葉を反芻するように呟いた。どきりとして彼の表情を窺う。横顔は、ひどく静かだった。そこに怒りや拒絶の色がなかったことに、とりあえず安堵する。

「違う」

 少しの間のあと、静かな、しかしはっきりとした口調で、彼は答えた。

「あいつは家族だから」

 彼の口から出たのも、園山さんが口にしたものと同じ単語だった。独り言のような調子も、よく似ていた。なんだか落ち着かなくなる。正体の掴めない不安が広がった。

 聞きたいことはたくさんあったはずなのに、けっきょく、なにも聞けなかった。

 きっと怖かったのだ。それ以上、彼らのことを知りたくなかった。二人が揃って口にするその単語は奇妙なほど重たくて、そこに込められた意味まで知ってしまうことで、見たくないものを突きつけられそうだった。私が、欲しいものに手を伸ばすことすら、許されなくなりそうだった。


「あ、あの、じゃあさ」

 意味もなく、プリントの端を何度もとんとん、と教壇の上で叩いて揃えながら、話題を変える。

「高須賀くんって、付き合ってる子とか――」

 そのとき、「駿」とふいに高須賀くんを呼ぶ声がした。妙に強い調子の声だった。

 言葉が途切れる。振り返ると、園山さんが立っていた。

「どうした?」と、高須賀くんが園山さんに尋ねる。

 園山さんは言葉を選ぶように、しばらく黙っていた。わずかに眉を寄せ、高須賀くんをまっすぐに見つめる。無言でなにか訴えているようにも見えた。

 やがて、硬い表情のまま

「ね、ちょっと来て?」

 そう言った彼女の目が、一瞬私を捉えた。それだけで、まるで責められているような気分になり

「あっ、じゃあ私、このプリント職員室に届けとくよ」

 早口に言ってから、高須賀くんの手にあったプリントも私のほうのプリントに重ねた。珍しく遠慮したように「いいのか?」と尋ねてくる高須賀くんに、「いいよ」と急いで頷いて

「私、ちょうど職員室に行く用事あったから。気にしないで」

 にこりと得意の作り笑いを浮かべ、プリントの山を掴み踵を返す。それから、早足に教室を出た。ひどく居心地が悪かった。園山さんの目が冷たい色を帯びていたことに、今頃になって気づいた。

 ……きっと、無理なんだろうな。

 じわりと、そんな考えが広がっていた。



 そして、なんとなく園山さんに対して臆病になったまま、あの日が来た。

 委員会の会議が終わり、部活へ向かおうとしていたときだった。

 途中通りかかった一年四組の教室に、園山さんと高須賀くんがいるのが見えて、思わず足を止めた。園山さんは強張った表情で鞄の奥を覗き込んでいる。その隣に高須賀くんが立っていて、彼女になにか声を掛けていた。

 何してるの、と教室を覗き込んで二人へ投げようとした声は、喉の奥でせき止められてしまった。

 廊下に立ち止まったまま、しばし迷う。園山さんの冷たい声と視線を思い出した。そして結局、なにも見なかった振りをして教室を通り過ぎてしまった。


 更衣室で体操服に着替えているとき、何とはなしに視線をとばした先に、なにかがロッカーの奥にぽつんと転がっているのを見つけた。

 誰かの忘れ物だろうか、と拾ってみれば、それは財布だった。明るいチェック柄の可愛らしいデザインで、一目で女の子のものだとわかる。

「……ああ!」

 すぐに思い当たって、思わず声を上げてしまっていた。

 今日の体育の時間、たしか園山さんはこの辺りで着替えていた。急いで中を確認してみる。学生証が入っていたので、それを見てみれば案の定彼女の名前があった。彼女の強張った表情を思い出す。なるほど、園山さんはこれを探していたのか。

 私は脱ぎかけた制服を慌てて着直した。それから、その財布をしっかり握って教室まで走った。

 これを彼女に届けたら、先日のことも帳消しに出来るだろうか。

 ふっとそんな考えが浮かんで、少し気持ちが明るくなる。しかしそれも、ほんの束の間のことだった。


 教室にいたのは、園山さん一人だった。

 高須賀くんが園山さんを置いて先に帰ったなんてことはあり得ないから、どこかへ園山さんの財布を探しに行ったのだろうか。そんなことを、ぼんやり考えたときだった。

 突然、説明のつかない感情が弾けた。

 なにが直接の引き金だったのかはわからない。ただ、更衣室へ行く前に見かけたときとまったく同じように、園山さんが未だに鞄の奥を覗き込んで中を漁っているのを見た瞬間、それは爆発するように私を襲った。


 何度見たって、そこにはないってこと、もうわかってるはずなのに。どこか他の場所を探そうとは思わないのだろうか。――ああ、高須賀くんが探しに行ったから、自分は行く気がないのか。

 ここで待っていれば、彼が探し出して見つけてきてくれる。そんなことを思っているのだろうか。


 突然生まれた聞き分けのない怒りは、あっという間に私を呑み込む。

 それは、憎しみにも似た感情だった。彼女へ抱いていた様々な思いは、一瞬ですべて真っ黒に塗り替えられた。


 たしかに、家庭ではいろいろあったのかもしれない。でも、そのあとで、あなたは一体なにをしたっていうの。他人との関わりを拒絶して、自分だけの世界に閉じこもって。それで周りが自分に都合良く変わってくれるとでも思ったのだろうか。自分は変わろうともしないで、そのくせ誰かに助けを求めて、高須賀くんが守ってくれるようになったら、何から何まで彼に依存して。そんなの虫が良すぎるんじゃないの。

 他力本願な人間は嫌い。自分の不幸を嘆いてばかりの人間は嫌い。努力をしない人間は、嫌い。ああ、思えば彼女は、最初から私の大嫌いな部類の人間だった。つらいなら、欲しいものがあるなら、なんとか足掻いてみればいいじゃない。私はずっとそうしてきた。誰の助けも借りなかった。自分の手で勝ち取ってきた。あの子は、そんな努力すら、しないくせに。それなのに。

 あの子が愛されるなんて、おかしいでしょう。


 つまるところ、それはただの嫉妬だったのだろう。でも、私は見ない振りをした。

 泣きそうな表情で鞄を探る彼女の横顔を、黙って見つめた。

 急速に、ぞっとするほど冷たい感情が膨らむ。それはすぐに、他の感情など入り込む余地もないほど、頭の中を満たした。

 踏み出しかけた足を止める。そして、その足を反対方向へ向けた。みじんもためらうことはなかった。


 そのとき、ふっと視界の端に人影が映った。

 一瞬で全身から熱が引く。ゆるゆると、顔を上げる。すぐに、無表情にこちらを見つめる目と視線がぶつかった。

「あ……」

 喉から掠れた声が漏れる。

 高須賀くんが、数メートル先の廊下に立っていた。

 途端に、喉を締め付けられたかのように息が苦しくなる。彼は何も言わず、ただ冷たい目で私を見ていた。それは、ひどく重たい非難だった。

「ちが、うよ」

 震える声を、絞り出す。しかし私は、それに続ける言葉など持っていなかった。なにが違うというのだろう。目の前がにわかに真っ暗になる。今、この瞬間、私が決定的ななにかを失ってしまったことを、はっきり理解する。


 高須賀くんは無言でこちらへ歩いてきた。そして私の手元に視線を落とすと、乱暴に私の手から財布をもぎ取る。まったく容赦のない力だった。そのあとは私を一瞥すらせず、教室へ入っていく。そして園山さんのもとへ歩み寄ると、財布を渡した。ぱっと弾けるように笑った園山さんに、高須賀くんも笑ってなにか言葉を掛けていた。

 目を逸らすことすらできず、私はそれを眺めた。失ったものを脳に刻みつけるように、眺め続けた。

 やがて二人はそれぞれ鞄を抱え、教室を出る。そして、為す術なく立ちつくす私の横を、何も言わず通り抜けた。

 わかっていた。ばいばい、なんて、私が言わない限り彼らが言ってくれることはない。でも、それでよかったのだ。

 それだけでも、よかったはずだった。


 指先からやってきた痛みは、すぐに瞼の裏で弾けた。喉が引きつると同時に、勢いよく涙が溢れる。膝から力が抜け、その場にくずおれた。

 嗚咽まで上げて泣くのは、久しぶりだった。引きちぎられるような痛みは堪えきれず、そのまま長いこと、教室の入り口にしゃがみ込んで泣いていた。

 その間、誰もこの場を通りかからなくて、本当によかったと思う。あのとき、もし誰かが声を掛けてきていたなら、私は園山さんのことを口汚く罵ってしまったかもしれないから。誰にも言わないと約束した彼女の家庭の話も、喋ってしまったかもしれないから。

 そこまで醜くならずに済んでよかった、と、そう思う。

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