第2話 王さまは顔がいのち

 漫画の話に続いて、絵本の話。しかも相当古い想い出。



 昭和~平成の今まで読み継がれているロングセラー絵本『王さまシリーズ』(著者:寺村輝夫)。過去にTVアニメ化もされてますので、大多数の方はご存知かと思います。


 自分はその第1作「ぼくは王さま」が好きで好きで、小学生の時に初めて読んで以来、長きに渡り愛読してました。親に買ってもらったのは第何刷だったかな?



 内容の面白さは言うまでもありませんが、おそらくハマった要因は挿絵が和田誠さんだったからでしょう。パキッと硬質な線のペン画で、軽いタッチに一目惚れ。



 これが和田誠さん以前に挿絵を描かれていた山中春雄さんや、別口で描かれていた長新太さんの絵柄だったら、ここまでこだわりを持てたかどうか。


 根っからマンガ脳の自分は、幼い頃からペン画の魅力に取り憑かれていたのかもしれません。




 ところで『王さまシリーズ』の挿絵はのちに和歌山静子さんの担当となり、今では文庫本・ハードカバーいずれも和歌山さんバージョンの絵に差し換えられています(※復刻版の第1作「ぼくは王さま」のみ、和田誠バージョンのまま)。



 和歌山さんによる「王さま」もふんわり温かみがあって大好きなのですが、第1作の挿絵だけはどうしても和田誠さんバージョンでないと満足出来ない。ファースト・インパクトとは罪深いものです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

昭和回顧録 ときたま☆こらむ(オンライン書き下ろし版) こゆるぎ美冬 @koyumiffy

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る