とある高地(上空3)
「気が済んだか? まったく……」
ぼやきながらも操縦桿を握る機長は、おもしろそうな顔をして横目で副操縦席に座るレティシアの表情をうかがった。
レティシアは
あの高地で銃座についていた若い兵士と、いっしゅん目が合ったような気がした。
あの兵士はあの後、いったいどうなったろう?
レティシアはいつしか強く願っていた。
「無事でいてくれよ……」
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