カロリアン家のご令嬢は「氷柱王子」のお飾り婚約者!

柊月

⁂⋆⁂⋆⁂





「……寒いわ」




 ついこの間までは暑くて暑くて仕方が無かったが、今は肌を針が刺すような寒さが彼女―――ルーシェ=カロリアンを襲っている。時間が過ぎるのはあっという間だ。ルーシェは白く小さな手で腕を摩り、ほうっと劇場の壁際でぽつりと溜息を零した。


 普通ならこの時期は暖房が掛かっている筈なのだが、どうやら故障しているらしい。ホールの中はちゃんと暖かいようなので、皆早々にホールに入り、通常なら貴族達の輪がそこら中で出来ているロビーは閑散としている。




「……というか、そもそも、幾ら私が嫌いでも"社交界の王子"としてちゃんとエスコートするのが普通でしょう……?」




 ルーシェも早くホールの中に入りたい所だが、それが出来ない理由は、"社交界の王子"であり彼女の婚約者でもあるロナルド=シュタイナーがいつまで経っても来ないからだ。貴族の令嬢と待ち合わせをしようとする事がそもそもアレなのだが、こんな所で放っておくのは論外である。




「でもしょうが無いわ。何せあの方は"社交界の王子"だし、私はの婚約者だもの」




 首を振って、ロナルドに通常対応を求めるのは間違っていると切なげに睫毛をゆっくりと伏せた。


 彼女の婚約者――ロナルド=シュタイナーという男は、唯の"社交界の王子"なのでは無く、"社交界の氷柱王子"なのだ。銀髪碧眼のロナルドは背がすらりと高く、切れ長の目元は涼やかで、表情は皆無。令嬢が話し掛けても無視。例えそれが令息だったとしても、刺々しい言葉で返答されて一線を引かれてしまう。そんな所から彼の"氷柱王子"の2つ名が付けられた。


 そこそこの子爵家に身を連ねるルーシェは、夜会に参加するということもあまり無かった。3女であるという事もあり、商家に嫁いでも良いと父親に言われていた彼女は、あっけらかんと生きていたのだ。


 だから、そんな彼と自分がまさか婚約するとは思いもしなかったのである。


 突然縁談が舞い込んできたかと思いきや、とんとん拍子で婚約が結ばれてしまったので、当の本人も未だにちんぷんかんぷんだ。


 急に昨日「オペラを観に行こう」と誘われ、そして今日で彼と会うのが2回目。益々ロナルド=シュタイナーという男が読めない。婚約してから今まで、なんの音沙汰も無かったというのに。


 彼と初めてあった日なんて最悪だった。

 ロナルドは一言も喋らず、ニコリとも笑わず、目も合わせない。

 これは幾ら何でも、と思ったルーシェは、ふわりと可愛らしい笑みを浮かべて話しかけてみた。が、この行動を後に後悔することになる。




『……シュタイナー様。わたくしはルーシェ=カロリアンと申します。どうぞお見知りおき『別に言わなくても良い。私は君の事を知りたいとは一言も言ってない』』




 ドレスの裾を摘み、緩やかに頭を下げかけた所でロナルドに冷たく突っぱねられた。そのまま固まったルーシェのこめかみはピクピクと動く。そして「なんだこの失礼な奴は」と散々頭の中で暴言を吐いた後、彼女は何事も無かったかのようにすくりと立った。少しも傷ついている素振りを見せない彼女に、ロナルドは僅かに目を見開く。それにルーシェは『ざまあみろ』と思って少しニヤつきそうになったが、何せお相手はもう直ぐ侯爵家に昇爵だと噂される伯爵家の嫡男だ。まぁどうせあちらからお断りの通達が来るだろうから、いっその事言いたい事言ってやりたい気持ちも勿論あった。しかし、自分の言動で子爵家が潰れるのは親に顔向け出来ない。


 あの時の判断が正しいのか今も分からない。が、少しぐらいお小言を言っても構わなかったのではないか、とルーシェは後悔した。




「……別にオペラなんて誘わなければいいのに。私はそんなの気にしないわよ。ただ、誘うからにはきちんと対応しなさいっての。皆何がいいのかしら。『彼はあのクールでミステリアスな感じが素敵なのよ。お近付きになりたいわぁ』なんてフィルター掛かり過ぎよ。氷柱なんて可愛いもんじゃないわ。今に見てなさい、あの冷徹男」


「―――悪かったな、冷徹男で」


「っ………?!?!」




 俯きながらブツブツと悪口に夢中になっていて、接近していた男に気が付かなかった。至極不機嫌そうに仁王立ちする男を見てさぁっと顔色を悪くしたルーシェはゆっくりと頭を下げた。




「……お久しぶりですわ、シュタイナー様」


「………いくぞ」




 そう言ってスタスタと先導して歩き始めたロナルドに小走りでついて行った―――直後、ロナルドが急にピタリと止まったので、ルーシェは彼の背中にぶつかってしまう。何事だと思い、ルーシェは2歩下がって黙って待っていると、ロナルドが振り返った。美しい銀刺繍が施されたフロックコートの裾がひらりと翻る。そして、幾らか戸惑った後、おずおずと腕を差し出した。訳が分からず首を傾げるルーシェに、痺れを切らしたロナルドは、彼女の右手を掴み自身の左腕に絡ませる。驚きで何も言えず、ただ目を瞬かせるルーシェをちらりと一瞥したロナルドはぽつりと言った。




「………エスコートぐらい」


「…………」




 その上から目線が気に食わないけど、彼の気遣いが少し嬉しい。

 ルーシェはロナルドの赤く染った耳を見て、くすりと忍び笑いを零した。それに聡く気が付いたロナルドは彼女を鋭く睨む。




「……先程は失礼な事を申し上げました。大変失礼致しました」




 真剣な眼差しで謝罪するルーシェを見たロナルドは、暫しの沈黙の後、自身に落とし込むように、納得させるように、小さく呟いた。




「………。―――君は違うのだな」


「?……すみません、よく聞こえませんでした」


「……いや、良い」




 そしてロナルドはルーシェを丁寧に座席までエスコートすると、ボーイを手招き、毛布を持ってこさせた。そしてそれをルーシェの華奢な肩にそっと掛ける。




「………冷えすぎだ。待たせて申し訳なかったな」




 どうしてしまったのだ、この男は。

 氷柱が溶けてきてしまっている。


 先程の自分の言葉がロナルドに大きな影響を与えたとは思っていないルーシェは、何だかむず痒くてお礼の言葉が吃ってしまう。素直になっただけでドン引きされるこの男も、少々可哀想だ。


 オペラの後も何だか自分に優しくて、ルーシェはドキッと胸が高鳴ってしまう。しかし頭を振って、浮かんだ甘い欲を振り切った。よくよく考えればあの男、唯の不躾男だったじゃない、と。これしきの事で絆されるなんて、しっかりしなさいルーシェ=カロリアン。そう自分を叱咤して、きりりと軋む何かを無理矢理封じ込んだ。










 ■□










 ロナルドはあの時から変わった様で、頻繁にルーシェとデートを重ねたり、カロリアン邸にやってくるようになった。最初は使用人達も戸惑っていたが、今では当たり前の日常になっている。


 段々と近づく幸せの気配にほくほくする人々がいる一方で、ルーシェは未だに受け入れられないでいた。


 意味が分からないのだ。

 自分にわざわざ会いに来る理由。

 顔を合わせては何かしら褒めてくる訳。

 贈り物をして何故喜ばせようとするのか。

 また何でその反応を見て心底愛おしそうに柔らかく笑うのか。

 全てにおいて訳が分からない。


 ゆるりと目元を和らげ微笑み、自分の腰を抱く隣の男をルーシェはじっと見つめた。




「………どうした?」




 ルーシェの少し戸惑った顔を覗き込んだロナルド。その声が、たった様子を聞いただけなのに甘くて、優しくて、温かくて、きゅうっと胸が苦しくなる。


 今、とある侯爵家の夜会に出席しているロナルド達は、あらゆる所から視線を浴びていた。特に女性陣からの嫉妬の視線がグサグサとルーシェに刺さる。


 だからこそ、ロナルドはいつも通り「社交界の氷柱王子」になってもらわなくちゃ困るのだ。それに自分の身が持たない。




「……少し、ここから出たいのですがよろしいですか?」


「……あぁ。顔色が悪いが大丈夫か?もし体調が悪いなら「ロナルド殿じゃないか、やっとみつけたよ」」




 公爵に会話を遮られたロナルドは冷たい表情で対応する。しかし公爵位の人物を流石に小手先には出来ないようだ。

 色々な伸し掛かるモノに耐えきれなくなったルーシェは、これ幸いと何も言わずにロナルドから離れ、そっとホールを後にした。庭に出ると、少し肌寒い風が頬を撫でる。


 苦しい。

 何故貴方は私に優しくするの……?

 嫌いなんじゃないの……?

 これ以上私に、構わないで。

 じゃないと、勘違いしてしまう。


 ほろりと涙が零れそうになったが、下唇を強く噛んでぐっと堪える。そして1つ深呼吸をして、ホールに戻ろうとした所で―――腕をぐっと掴まれた。


 振り返れば、主催の侯爵家のご令嬢が貼り付けた笑みを湛えながら、取り巻きを侍らせていた。ルーシェはカーテシーをする。




「この度はお招き頂きまして心より感謝申し上げ「わたくしが、そんなつまらない挨拶を聞きにきた訳では無いことはお分かりでしょう?」」




 頭を上げて令嬢を見れば、彼女は扇で口元を隠しながらルーシェを睨みつけている。ご令嬢はロナルドの婚約者に収まろうと、夜会に出席してはいつも彼にアタックしていた。ロナルドの筆頭婚約者候補だと噂された人物でもある。




「ロナルド様が貴方みたいな子爵令嬢の端くれに気にかけたくらいで、図に乗るのは間違っておりますわよ。それはお分かり?」


「……申し訳、ありません」


「それならば、彼と婚約を解消して下さる?その方が貴方の為でもあると思うわ。あまりにも――釣り合わないもの」




 ぞくりとする様なおぞましい声でルーシェを脅す。




「あら、返事も出来ないの?やぁね、皆さん」


「うふふふふ」「やぁねぇ」「やだやだ」


「………っ!」




 頭では分かっている。

 釣り合わないことも、彼に気を遣わせてしまっている事も――婚約を解消するべきなのも。


 しかし、何故か言葉に出来ないのだ。

 彼と接点が無くなってしまうのが怖い。

 あの笑顔を向けてくれなくなるのが怖い。

 何より、彼が誰かのものになってしまうのが1番悲しい。


 気がつけばこう口に出していた。




「解消――出来ません。……私には、出来ません」


「………何ですって?」




 みしりと扇が軋む音がする。




「貴方、ご自身の立場を分かっていらっしゃらないようね。貴方は子爵家、わたくしは侯爵家。どちらがロナルド様に相応しいか、一目瞭然でしょう?!引きなさいよ!貴方みたいな穢らしい女は彼から引きなさい!!」


「…………」


「何の取り柄もない田舎娘が珍しいだけよ。彼はわたくしの婚約者になる方なの。ロナルド様はお優しいから言えないだけなの。貴方から言わなければ、婚約は駄目にならない。鼠は下で這い蹲っているのがお似合いよ!」




 散々罵倒され、肩を押されて後ろに倒れるルーシェを――誰かが後ろから抱き締め受け止めた。見上げれば、肩で息をした必死な形相のロナルドが目に映る。




「……シュタイナー、さ、ま」


「……良かった、無事で」




 ロナルドはそのまま力強く抱き込み、ルーシェの肩口に顔を埋め、掠れた声でルーシェの名を呼んだ。そしてルーシェを背中に庇い、侯爵令嬢と対峙したロナルド。彼は尋常じゃない冷気を撒き散らし、令嬢を侮蔑の目で見下ろした。冷酷な視線を向けられた彼女はカタカタと震えてしゃがみこむ。




「………お前みたいな女が1番嫌いだ。地に落ちろ。また彼女に近付いたら、分かっているな?」




 彼はそう吐き捨ててルーシェの元に戻った。そして彼女をふわりと抱き上げると、そのまま予め呼んでいたシュタイナー家の馬車に向かう。


 謝罪と感謝をロナルドに伝えようと、何度も口を開こうとするが、彼の雰囲気が冷たく拒絶されているようで閉ざしてしまう。


 お互いに無言のまま会場を抜け、ロナルドはルーシェをゆっくりと座席に下ろした。勢いのある伯爵家の馬車はふかふかで乗り心地が良い。


 意を決したルーシェは、ロナルドの方に身体を向けて頭を下げた。ロナルドは彼女を見向きもしない。




「シュタイナー様。先程は助けて下さり本当にありがとうございました。無言で貴方様の傍を離れてしまった事、深く反省しております。ご迷惑をお掛けしてしまい申し訳ありませんでした」




 ロナルドから返事は無く、ただ車輪と蹄の音が響くだけだ。ルーシェは泣きそうになりながら震える手をぎゅっと強く握りこんだ。


 一方ロナルドは、悔しさと苛立ちとで気持ちに整理が付かずにいた。このまま彼女と話をすると強く当たってしまいそうで、返事をしたいにも出来ない。そっと目線だけ彼女に移すと、爪が掌に食い込む程に握り締められた小さな手が映った。おずおずとルーシェの手を上から自分のそれで包み込み、手を開かせる。




「………ルーシェ」




 初めて名前を呼ばれてルーシェは瞠目した。

 思わず顔を上げてしまう。




「……何故、私に何も言わずに離れた?私と共に抜ければ、こんな目に合わずに済んだ筈だ」




 僅かに怒気を滲ませながら、ロナルドはルーシェの肩を掴んだ。不思議と怖くは無くて、今では「氷柱王子」の欠片も無くなった彼の優しさに涙が溢れた。同時に不甲斐なさと申し訳なさで凹んでしまう。




「…っ…っく……ごっ、ごめ……さっ…ごめんなさいっ……ふっぅ……」




 嗚咽を零すルーシェをロナルドはそっと抱き寄せて、親指で涙を拭う。




「……すまない。泣かせたい訳では無かった」




 深く息を吸い、何とか涙を堪えたルーシェはロナルドを見上げた。想い人に潤んだ瞳でじっと見つめられた、嘗ての「氷柱王子」は、ルーシェを直視出来ずそっと目を逸らした。




「……1つ、聞いてもよろしいですか?」


「……あぁ」






「シュタイナー様はわたくしとの婚約をどうお思いですか?」






 ロナルドは虚をつかれた。




「………どうしてそんな事を?」




 ルーシェの言葉にショックを受けていロナルドは、まともな言葉を言えない。ルーシェは悲しげに微笑み、ロナルドからそっと離れた。輝く瞳はそっと閉じられ、涙の残る睫毛が光る。


 


「……2回目にお会いした時――あのオペラを一緒に観に行った時から、シュタイナー様はお変わりになりましたね」




 そうだ。

 彼女も、生々しい金やくだらない噂話、他の令嬢の悪口で盛り上がる頭の軽い令嬢達と同じだと、あの時までは思っていた。


 オペラを誘ったのも父親に諌められたからだ。

 婚約者を大切にしろ、と。

 お前の知っている令嬢とルーシェ嬢は違う、と。

 だからきちんと相手の事を見よ、と。


 誘ったは良いものの面倒で、エスコートする気はさらさらなくて。嫌々ロビーの端で佇む形だけの婚約者の元に向かったのだった。


 その時に、思い切り自分に対する愚痴を聞いてしまったのだ。


 地獄耳を持つロナルドは、いつも令嬢達の扇の向こう側の言葉が聞こえてしまう。




『まぁロナルド様よ』


 ――名前を勝手に呼ばれたくはない。


『美しいわぁ、あのお顔で微笑んで下さったら、わたくし心臓が止まってしまうわ』


 ―――止まってしまえ。


『婚約者は決まっていないそうよ。わたくしが、ロナルド様の婚約者になってみせるわ』


『まぁ!わたくしだって!』


 ―――両方却下。


『きゃっ!流石「氷柱王子」だわ!素っ気無い所も素敵!』


 ―――煩い。黙れ。




 嫌われようとわざと冷たくしているのにも拘わらず、どういう思考回路なのか良い様に勝手に変換する令嬢達に心底嫌気が差していたロナルドにとって、正確に受け取っているルーシェは非常に珍しい存在となった。


 それに思い返せば、彼女は甘ったるい猫撫で声を出した事も無ければ、手紙をくれだの贈り物を頂戴だのデートに誘えだの、お強請りも1回も無い。それどころか壁を作っている。


 その時に初めて、父親の言葉にはっとした。

 何故自分は彼女の事を決めつけていたのか。

 今までの自分の心無い扱いに後ろめたくなって、その後から優しくしようと心がけ始めたのだ。




「――日を重ねるにつれて、君の事が好きになっていった」




 ルーシェの瞳が溢れんばかりに見開かれる。




「今では君が愛しくて仕方が無いよ、ルーシェ」




 ゆるりと目元を和らげるロナルド。

 その表情は陽だまりのようで、精霊が舞い降りたかのように美しく輝いている。ルーシェはぽっと頬を赤くさせた。


 動揺して目を泳がせるルーシェの頭の上にぽんと大きな掌を乗せたロナルドは、彼女の顔を覗きこむ。艶やかな銀糸がさらりと揺れた。




「ルーシェ」


「………っ!」


「ルーシェ」


「……っ…っはい」


「好きだ。私は最高に運が良い男だ。君が婚約者でよかった」




 ロナルドの蒼い瞳が甘やかにとろりと細められる。

 甘すぎて、美しすぎて、嬉しすぎて、目を逸らしたいけど逸らす事が出来なくて、ルーシェは身を固まらせたまま更に顔を火照らした。




「だから―――君が私の事も愛してくれるように、全身全霊を掛けてこの身を捧げることを決めた。必ず落とす。覚悟、しとけよ。ルーシェ」




 そう言って破顔したロナルド。


 ルーシェはぽつりと返答した。






















「――もう、とっくのとうに、好き、ですもの」

















 石像の如く固まったロナルドは、何度も何度もルーシェに確認した後、ふっくらとした可愛らしい唇に自身のそれを―――――。








[完]








***************



読んで下さった皆様、ありがとうございました!

久しぶりに短編を書きました。しかもこんな長文?の短編も久しぶりでした。

いかがでしたでしょうか?


冷淡系ヒーローが、ある意味初恋に落ちて、ヒロインを不器用ながらも甘やかし、且つ毒吐きヒロインが恋に落ちた途端、行動力がなくなってしまって拗らせる。しかもちょっとツンデレ。


……という、柊の大好物が詰まった作品となりました!


因みに、ロナルドとルーシェが婚約に至ったのは、ロナルドの父親であるシュタイナー伯爵が勝手に釣り書を送った為です。そろそろ息子に身を固めて欲しい思いがあったのでしょう。

ロナルドに同情していた部分もあって、息子に引っ付いている令嬢は却下し、素行も良くベタベタしなさそうな、そこそこの身分の令嬢を調べ上げました。そこで白羽の矢が立ったのがルーシェです。

何も知らないカロリアン子爵家は、侯爵家でも申し分無い伯爵家からの婚約の打診を断れる筈もなく何が何だか分からないまま婚約が結ばれて……という経緯でした!




いろんな方のツボに入る作品となりますように。


では、他の作品でまたお会いしましょう!



柊月



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