昼三時に私は「屋台の根性まかない飯」を作った

隅田 天美

料理の素人(一般人)が架空の料理を再現してみた実話 その9

 以前『朝八時半に私はオープンサンドイッチを作った』(『死なずの醍醐』シリーズ 菊地秀行)でこんな書き込みを頂いた。

【モンスターハンターというゲーム中の食事を再現しようとして失敗】(マージナル(旧春木直樹)さん)。

 この書き込みを見たとき、何故かモンスターハンター料理に興味がわいた。


 ただ、問題もあった。

 まず、最初の問題は私は『モンスターハンター』というゲームにはほぼ知識がない。

 いや、曲ならばYouTubeなので時々聞く。(『英雄の証』)

 でも、それだけである。

 あとは、「モンスター狩って焼いて食う」というイメージしかない。

 弟がこのゲームのファンなのだが勧められても「ほら、お姉ちゃんは反射神経がないから」と遠慮していた。

 加齢とともにアクションやシューティングのような反射神経を求められるゲームは、というか、ゲーム自体がかなり疎遠になっている。

 そんな私が、果たして、このゲームのご飯を再現していいのか分からなかった。


 次に食糧調達である。

 モンスターハンターは当たり前だが架空の物語だ。

 竜なんていない。

 スーパーに行ったって竜田揚げならあるだろうがパックで『竜の肉 百グラム 二百円』等とはないだろう。


 だが、通販サイト大手『Amazon』でクリスマスにセルフプレゼントで「北斗の拳 全巻」(結構種類があります)を検索していると『おすすめ商品』として『モンハン飯レシピブック』(ワニブックス刊)なるものが出てきた。

 気が付いたら注文していた。


 翌日には届いた。

 私は知らなかったが、東京には「モンスターハンター」をイメージした『モンハン酒場』という飲食店があり、そこの全面協力でゲームのイメージを忠実に再現した料理レシピが『モンハン飯レシピブック』である。

 中身は、スーパーなどで買える材料で作れる料理である。

 ただ、ゲーム中では直火で「上手に焼けました!」で食べられるこんがり肉が実際はオーブンで時間をかけて焼くことを知ったときは「やっぱね」と少し落胆した。

(我が家にオーブンはない)


 さて、「お、これは楽そう」と思った料理が「屋台の根性まかない飯」という料理だ。

 これは早い話がマグロなどをたれ(または醤油)につけた漬け丼である。


 まず、たれを前日の夜に作る。

 酒とみりんを各四十㏄を熱した鍋に入れてアルコールを飛ばし醤油百二十㏄、ショウガとニンニクのみじん切り(チューブが便利)を小さじ四分の一つづ、白葱のみじん切り二十グラムを入れて一煮立ちさせてすぐに火を止めて容器に移し替えて冷蔵庫に入れる。


 翌朝。

 スーパーにマグロと鰹を買い(柵のままなら家に帰って切る)前日から冷ましたたれに漬けて数時間(レシピだと半日と書いてあるが、数時間でも十二分)置く。(夏場は冷蔵庫に入れると安心)

 炊き立てのご飯に漬けたマグロと鰹を乗せて胡麻を振る。


 食べてみる。

 普通の漬け丼よりニンニクとショウガの香りが効いている分、かなり衝撃インパクトは大きい。

 確かにモンスターを狩るハンターならばこれぐらいのスタミナは欲しいだろう。

 ただ、衝撃が大きい分口に匂いが残りやすく、人と会うのは少し怖い。


 なお、レシピブックだと薬味も多く使っていた(茗荷とか)が私は苦手なので葱を最小限に使っただけだ。

 というか、本当にニンニクとショウガの香りが強烈で四十代には少しきつかった。

 でも、仕事で疲れている人や「ここで一つ気合を入れたい」という人にはうってつけの料理だと思う。


 ぜひ、おためしを。


 P・S

 マージナル(旧春木直樹)さん。

 こんなこんなで作ってみました。

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昼三時に私は「屋台の根性まかない飯」を作った 隅田 天美 @sumida-amami

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