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 自らの過ちによって太陽系内の惑星を滅ぼし、罪の恐怖に囚われさらなる罪を犯した。それが自分に植え付けられた、人格によるものだったと気づいてから、ポコは抜け殻のようになって仕事に従事した。


 結果として自分自身がもたらした物理的破壊、文明の崩壊は大昔この太陽系を共同で運営していた一族の末裔によって食い止められた。今は平和だ。しかし、言いようのない虚しさがまとわりついて離れない。


 この太陽系に本当の平和は、もたらされたのだろうか。


 アンタレスと狂神は、偽りの自分として生きてきた時代以降、どのように太陽系に作用してきたのか。あるいは、希望的観測だが、あれ以降何も影響はなかったのだろうか。


 ただ、それだけが気がかりだった。それも更生プログラムの中で明らかにされていくのだろうか。




§§§




 仕事が終わり、あてがわれた部屋に帰る途中、看守の陶器体者に呼び止められたポコは、案内されるがままに、作業現場から数分のところにある看守の詰所兼事務所に通された。

 ポコが案内された部屋は、事務員や看守の使っている関係書類などが雑多に置かれた部屋とは違い、小奇麗に整理された清潔感のある部屋だった。真っ白な壁紙に中央にはガラステーブル、部屋の隅には観葉植物が置かれていた。


 一人、椅子に腰かけ時の流れに身を任せるポコ。

 壁に掛けられた時計の秒針が、音もなく時を刻んでいる。


 ドアの開く音で静寂が破られると、そこに立っていたのは、数週間前に地球で会った星坂公寿郎だった。

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