82 邂逅
二人は思い出した。
マナベクミコ、アキモトルーシェ。数ある昔の名前の中にその二つがあった。
二人は人目もはばからず抱き合い涙を流した。
しばらくして二人が落ち着くと白銀長髪の男が口を開いた。
「久しぶりだな。もうわかっていると思うが、私はアザゼルだ。この三人は、ポロ、ムト、ルフレル。昔の名前だが、そう言った方がわかりやすいだろう。いや、そうか二人とも面識はなかったか」
「ルフレルさんとは一度お会いしたことがあります」
公寿郎が言った。
「今の名前は、
金髪が眞村、長身で短髪なのが大琴、眼鏡をかけたくせ毛が破司馬、眞村がルフレルで、大琴がポロ、破司馬がムトだとアザゼルが説明してくれた。
「早速だが、この星を私たちの手に取り戻さなければならない。今から一万年前、メネドがミカエルら4人の大罪人を蘇らせ、ミカエルの怒りに触れたエアは粉々に打ち砕かれ宇宙の瓦礫と化した。エアと地球、火星を滅ぼした後、余った魔力で奴らはルナを作り地球を周回させている。二度と真実に辿り着かないように、私たちの記憶を奪い監視し続けている。この星は静かに衰退している。作為的な衰退だ。それはとても静かで、緩やかで自然現象を装ったものだ」
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